AutoCAD (オートキャド) で PDF を DWG に変換する方法(CAD化) | 電子納品サポート

AutoCAD (オートキャド) で PDF を DWG に変換する方法(CAD化)

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※AutoCAD 2018からの機能

PDFIMPORT [PDF読み込み]コマンドを使用

  1. コマンドラインウィンドウに PDFIMPORT と入力して Enter
  2. PDFアンダーレイを選択または[ファイル(F)]〈ファイル〉 Enter
  3. ファイルを選択して
  4. 必要な個所にチェックを付けて OK
  5. CAD化されたPDFが表示される

  • 線分は編集可能なジオメトリに、文字は編集可能な文字になります。
  • 読み込まれた後の AutoCAD コンテンツの正確性は元の PDF の品質に大きく依存するため、結果は異なります。
  • 以前の AutoCAD のバージョンで作成された図面の PDF アンダーレイは、PDFIMPORT[PDF 読み込み]コマンドを使用して、編集可能な図面ジオメトリに変換できます。 
  • AutoCAD 2017 以前は、AutoCAD または AutoCAD LT を使用して、PDF ファイルを DWG ファイルに変換することはできませんでした。
    • PDF ファイルはアンダーレイ(外部参照)としてのみ挿入可能であり、その後で、必要に応じてコンテンツをトレースし、既知の寸法にスケールしていました。
  • スキャンされたイメージやドキュメントから作成した PDF を PDFIMPORT[PDF 読み込み]コマンドで読み込むと、ラスター イメージ ファイルが作成されるので、これを外部参照として図面にアタッチします。
    • ラスター イメージは編集可能なジオメトリに変換されません。

PDF ファイルを読み込む

PDF ファイルから現在の図面に、ジオメトリ、塗り潰し、ラスター イメージ、TrueType 文字を読み込むことができます。PDF 尺度、画層、線の太さ、色など、いくつかのプロパティとともに、視覚の忠実度を維持することができます。

PDF ファイルは、設計データにレビューやマークアップ加えてパブリッシュ、共有するために用いられる一般的なファイル形式です。AutoCAD では、AutoCAD 図面のパブリッシュ出力として PDF ファイルを作成するか、次の 2 つのオプションのいずれかを使用して PDF データを AutoCAD に読み込むことができます。

  • PDF ファイルは、アンダーレイとして図面にアタッチすることができ、プロジェクトでコラボレートするときに参照として使用することができます。
  • PDF データの一部または全体をオブジェクトとして読み込むことができ、参照として使用したり、修正することもできます。

PDF データを読み込むときは、PDF ファイルのページを指定することを選択したり、アタッチされている PDF アンダーレイの一部またはすべてを AutoCAD オブジェクトに変換することができます。

オブジェクトの変換方法

PDF ファイルが生成されるとき、サポートされているすべてのオブジェクトは、パス、塗り潰し、ラスター イメージ、マークアップ、TrueType 文字に変換されます。PDF では、パスは線分セグメントと 3 次ベジェ曲線で構成され、接続されているか独立しているかのいずれかです。しかし、PDF ファイルを AutoCAD ベースの製品に読み込む場合、次の点に注意が必要です。

  • 形状に対して妥当な許容差内であれば、ベジェ曲線は円および円弧に変換されます。そうでない場合は、2D ポリラインに変換されます。
  • 楕円形状は、PDF への格納方法に応じて、2D ポリライン、スプライン、または楕円に変換されます。
  • オプションとして、ほぼ同一直線上のセグメントの各セットを、PDF_Import という名前の破線線種のポリラインに結合することもできます。
  • 寸法、引出線、パターン ハッチングなどの複合オブジェクト、および表は、それらのオブジェクトが分解されたかのように、多数の個別オブジェクトになります。
  • ソリッド塗り潰し領域は、2D 塗り潰しとして読み込まれるか、オプションとして塗り潰しハッチングとして読み込まれます。領域内の文字が見えるように、それらの領域には 50% の透過性が割り当てられます。
  • TrueType フォントを使用している文字は保持されますが、元々 SHX フォントを使用していた文字は、個々のジオメトリ オブジェクトとして読み込まれます。
  • ラスター イメージの場合、外部参照として図面ファイルにアタッチされた PNG 形式のファイルが生成されます。これらのイメージ ファイルは、システム変数 PDFIMPORTIMAGEPATH で指定されたフォルダに保存されます。このフォルダは、[オプション]ダイアログ ボックスの[ファイル]タブで指定することもできます。
  • 点オブジェクトは、長さゼロのポリラインに変換されます。
  • マークアップは読み込まれません。

SHX フォントで作成された文字

PDF を読み込んだ後、PDFSHXTEXT[PDF SHX 文字変換]コマンドを使用して任意の SHX 文字のジオメトリック表現をマルチ テキスト オブジェクトに変換することができます。変換処理では、選択したジオメトリが、ダイアログ ボックスにリストされた選択済み SHX フォントと逐次比較されます。ジオメトリと SHX フォントが、指定した認識しきい値内でほぼ一致する場合、ジオメトリはマルチ テキスト オブジェクトに変換されます。

注: アジア系言語のビッグ フォントはサポートされていません。

次に、選択した複数のマルチ テキスト オブジェクトを、TXT2MTXT コマンドを使用して単一のマルチ テキスト オブジェクトに結合することができます。

制限

AutoCAD DWG ファイルを PDF ファイルとして書き出すと、情報と精度の両方が必然的に低下します。重要なのは、期待できる表示の正確性の程度を知っていることです。

DWG ファイルのデータは倍精度浮動小数点数で格納されますが、PDF ファイルのデータは単精度でのみ格納されます。これにより、座標値は切り捨てられ、精度の低下は次のような場合に最も顕著になります。

  • 接点、円弧の終点、回転された線分の端点などの、計算された位置
  • 最大値から最小値までのダイナミック レンジが大きいデータ
  • PDF ファイルの、地図などに表れる大きな座標
  • 低い DPI 設定で生成された PDF ファイル

注: AutoCAD から書き出される PDF の最高の精度の設定は 4800 dpi です。

設計を保護する

設計概念は、多くの場合、幅広い共同作業チームと共有する必要があります。しかし、設計を作成した組織や専門家は、設計ファイルが不正に使用またはコピーされる可能性があることに配慮する必要があります。法的責任も考慮する必要があります。他のユーザの PDF を使用するとき、作成者は設計物の視覚的側面を伝えるために PDF を作成したが、意図的に精度またはデータの移植性を低下させている可能性があります。この場合、次の可能性があります。

  • DPI を意図的に低く設定して設計の視覚的表現のみを低精度で提供する PDF。
  • 設計のラスター スキャンのみを含む PDF。AutoCAD は PDF からラスター イメージを読み込むことはできますが、ラスターからベクトルへの変換はサポートしていません。特殊なソフトウェアを使用してラスター画像をベクトル データに変換しても、AutoCAD で直接作成したオブジェクトと同じレベルの精度は得られません。

低 DPI の PDF やラスター イメージのみを含む PDF を受け取った場合は、代わりに、使用条件と責任を明記した法的な契約を作成者と締結することをお勧めします。

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