BIMCIM 活用ガイドライン(案)令和4年3月 国土交通省 第5編 道路編【2】2 測量及び地質・土質調査  | 電子納品サポート

BIMCIM 活用ガイドライン(案)令和4年3月 国土交通省 第5編 道路編【2】2 測量及び地質・土質調査 

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2 測量及び地質・土質調査

 測量段階では、設計段階で作成する地形モデルの基となる3次元データを取得する。また、地質・土質調査段階では、モデルを作成する時点までに行った成果を基に、地質・土質モデルを作成することを基本とする。

【解説】
 測量段階では、測量精度が必要とされる範囲を対象とし、設計段階で作成する地形モデルの基となる3次元データを取得する。
 地質・土質調査段階では、モデルを作成する時点までに行った成果を基に、地質・土質モデルを作成することを基本とする。なお、地質・土質モデルを活用する目的・用途を踏まえ、モデルの精度向上のために追加の地質・土質調査について、必要に応じて計画・実施することに留意する。

2.1 測量

2.1.1 測量成果(3次元データ)作成指針

 国土交通省が発注する道路事業の公共測量業務(航空レーザ測量、空中写真測量、路線測量、現地測量)において、それぞれの測量手法について規程・マニュアルにて定める成果物に加え、3次元データを作成する。

【解説】
測量段階で受注者が作成を行う道路分野における3次元データの例を次表に示す。

表 2-1 測量段階で作成する3次元データ【道路土工】

項目UAV 等を用いた公共測量
測量手法 既成成果TS 測量、UAV 写真測量、地上レーザ測量、車載写真レーザ測量、空中写真測量、 航空レーザ測量、UAV レーザ測量  ※1
作成範囲土工部及びその周辺地形
作成対象地表面
地図情報レベル (測量精度)地図情報レベル 250,500,1000   ※2
    点密度 (分解能)標準:4 点/m2 以上 グラウンドデータ、グリッドデータ、等高線データ作成:10~100   点/m2(植生の影響が少ない箇所) グラウンドデータ、グリッドデータ、等高線データ作成 20~200 点/m2(植生等影響がある箇所) 地図情報レベル 500:400 点/m2 以上、地図情報レベル 1000:100 点/m2 以上 ※3,4 (数値地形図データ作成の場合。その他、利用目的等を踏まえ要求点密度を設定する。なお、不可視 部分等は、データ取得困難なため、建物、池、樹木等に関する点密度は除く。) ※4
保存形式CSV 又は LAS 形式
保存場所/SURVEY/CHIKEI/DATA  ※5
    要領基準など※1:UAV 等を用いた公共測量実施要領 ※2:国土交通省公共測量作業規程  第 563 条      詳細測量時の地図情報レベルを  250  と規定 ※3:国土交通省公共測量作業規程  第 200 条      標準の点群密度 ※4:UAV   搭載型レーザスキャナを用いた公共測量マニュアル(案) ※5:測量成果電子納品要領電子納品フォルダの規定
  備考三次元点群データを使用した断面図作成マニュアル  (案)は、UAV、UAV  搭載型レーザスキャナ、地上 レーザスキャナを用いたそれぞれの公共測量マニュアル(案)や作業規程  17  条第  2  項の適用などによ り整備される三次元点群データを用いて縦横断図データを作成するものである。

表 2-2 測量段階で作成する3次元データ【トンネル(山岳トンネル)】

項目 トンネル予備設計前測量 
地形名称 坑門工周辺細部地形 
測量手法・既成成果TS 測量、UAV 写真測量、地上レーザ測量、UAV レーザ測量   ※1
作成範囲 受発注者協議にて定めた範囲 
作成対象地表面                                              周辺地物 
変換後の幾何モデル3 次元点群データ等ポイント、ポリゴン、 オルソ画像 サーフェス、ソリッド
地図情報レベル (測量精度)   地図情報レベル 250,500     ※2 
        点密度 (分解能)・標準:4 点/m2 以上 ・グラウンドデータ、グリッドデー タ、等高線データ作成:10~100 点/m2((植生の影響が少ない箇 所) ・グラウンドデータ、グリッドデー タ、等高線データ作成  20~200 点/m2((植生等影響がある箇 所) ※4          地上画素寸法 0.1m 以内  ※3                ※6
  保存形式  CSV 又は LAS  TIFF+ワールドファイル                         ※6
保存場所/SURVEY/CHIKEI/DATA  ※5/SURVEY/CHIKEI/DATA  ※5                   ※6
      要領基準等※1:UAV 等を用いた公共測量実施要領 ※2:国土交通省公共測量作業規程  第 563 条  詳細測量時の地図情報レベルを 250 と規定 ※3:国土交通省公共測量作業規程  第 395 条  地上画素寸法(空中写真) ※4:UAV   搭載型レーザスキャナを用いた公共測量マニュアル(案) ※5:BIM/CIM  モデル等電子納品要領(案)及び同解説   BIM/CIM 電子納品フォルダの規定
      備考※1:「UAV 等を用いた公共測量」を実施となった場合には、詳細は本ガイドライン表 2-1 を参 照。実質的に使用できないと考えられる、空中写真測量、航空レーザ測量、車載写真レーザ測量 については除いている。 ※6:地物は設計・施工上のコントロールとして必要な場合には、測量時に取得し、3 次元形式に て格納する。ただし、その表現方法や保存形式については、今後検証を行いながら定めるものと する。

表 2-3 測量段階で作成する 3 次元データ【橋梁】

項目橋梁予備・詳細設計用測量
地形名称橋梁周辺細部地形
測量手法・既成成果TS 測量, UAV 写真測量、地上レーザ測量、車載写真レーザ測量、 UAV レーザ測量、航空レーザ測量  ※1
作成範囲受発注者協議にて定めた範囲
作成対象地表面周辺地物(建物等)
変換後の幾何モデル3 次元点群データ等オルソ画像ポイント、ポリゴン、 サーフェス、ソリッド
測量精度 (地図情報レベル)地図情報レベル 250,500 ※2
        分解能・標準:4 点/m2 以上 ・グラウンドデータ、グリッドデー タ、等高線データ作成:10~100  点 /m2((植生の影響が少ない箇所) ・グラウンドデータ、    グリッドデー タ、等高線データ作成 20~200 点 / m 2 (( 植生等影響がある箇所) ※4        地上画素寸法 0.1m 以内  ※3        ※6
保存形式CSV 又は LASTIFF+ワールドファイル  ※7※6
  保存場所  /SURVEY/CHIKEI/DATA  ※5  /SURVEY/CHIKEI/DATA  ※5  ※6
      要領基準等※1:「UAV 等を用いた公共測量実施要領」 ※2:国土交通省公共測量作業規程  第 563 条  詳細測量時の地図情報レベルを 250 と規定 ※3:国土交通省公共測量作業規程  第 395 条  地上画素寸法(空中写真) ※4:UAV   搭載型レーザスキャナを用いた公共測量マニュアル(案) ※5:BIM/CIM  モデル等電子納品要領(案)及び同解説  BIM/CIM 電子納品フォルダの規定
    備考※1:「UAV 等を用いた公共測量」を実施となった場合には、詳細は本ガイドライン表 2-1 を参照。 ※6:地物は設計・施工上のコントロールとして必要な場合に、測量時に取得し、3 次元形式にて 格納する。ただし、その表現方法や保存形式については、今後検証を行いながら定めるものとす る。 ※7:ラスタデータ用の座標ファイル

 2.1.2 地形モデルを利用する際の留意点

(1)従来図面と地形モデルの違い

 道路設計を例に従来手法と BIM/CIM による手法を比較する。 従来の各種設計の場合には、一般に概略設計では、空中写真測量により作成した 1/2,500~

 1/5,000 レベルの地形図を活用し、予備設計で 1/1,000 レベルの精度の地形図を利用しているこ とが多い。予備設計(B)の段階では、実測による縦横断図を用いて幅杭設計や擁壁、法面等 の計画を行い平面図に展開している。

 BIM/CIM における道路設計の概略設計では、空中写真測量により作成した 1/2,500~1/5,000 レベルの地形図あるいは国土地理院基盤地図情報(数値標高モデル)等の既存の測量成果を使 用し、地形モデルを作成する。予備設計(B)・詳細設計の段階では、面的な 3 次元計測(UAV 等を用いた公共測量)又は実測により地図情報レベル 250~500 に対応する地形モデルを作成 する。

(2)各設計工程における留意点

 地形モデルは形状情報だけで周辺の地目や構造物の情報等の属性情報を持たないので、設計 時には地形図他の情報も必要となる。

 地形モデルは、各々の地物の属性を持たないので、地目や構造物情報を知るすべがない。必 然的に 2 次元の地形図、若しくは国土数値情報を用いて作成した建物などのサーフェスモデル、

ソリッドモデル等の別途 3 次元モデルによる補助が必要となる。

 予備設計(B)・詳細設計は、コントロールポイントとなる構造物のエッジ、土地の境界等の 取得が必要な場合は、TS(Total Station:トータルステーション)等による補完測量を実施する。 たとえば、木造など屋根が張り出している建物の場合、建物壁面位置を把握しなければ、コン トロールポイントとなる構造物が建物壁面にかかる、かからないで、補償費用に影響するなど、 重要な用地幅決定の情報になるからである。また、道路改良詳細設計では精度の高い建物出入 口の高さ、交差点部の水路底の高さ等が必要となる。

2.1.3 路設計に求められる地形モデル(精度等)

 現況の 3 次元地形モデルの作成に当たって、設計目的に応じて、それぞれ設計者側の視点から 精度に見合う測量方法がある。次に道路設計を例に、3 次元地形モデルの作成指針を示す。

(1)業務フローでみる従来図面と地形モデルの違い

 従来の道路設計の場合には、一般に概略設計は、空中写真測量により作成した 1/2,500~ 1/5,000 レベルの地形図を活用し、予備設計(A)(B)で 1/1,000 レベルの精度の地形図を使用 していることが多い。予備設計(B)の段階では、実測による縦横断図を用いて幅杭設計並び に擁壁、法面等の計画を行い平面図に展開している。実測の成果を 1/1,000  平面に反映する場 合には、手法による位置精度の違いから、ズレなどを人間が判断して編集しなければならない。

(実測成果を平面図に重ねただけの状態で使用しているケースが多い。)

 すべての地形情報を TS 等による実測手法で行えば、設計上の要求精度は満たすことになる が、それではコスト面で折り合わなくなるため、高精度でなくてもよい地形・地物との棲み分けが必要となる。

 ※予備設計には、実測による縦横断測量が必要ない場合(予備設計A)、実測による縦横断測量が必要な場合(予備設計B)の2通りがある。UAV写真測量、UAVレーザ測量、地上レーザ測量及び規程17条第2項の適用により3次元点群データを取得している場合には、測量計画機関の承認を得られたならば、 「三次元点群データを使用した断面図作成マニュアル(案)平成31年3月」(国土交通省国土地理院)に沿った手法を用いることにより、実測による縦横断測量に替えることができる。

図 2-1 従来手法とBIM/CIMによる手法との比較(道路設計の場合の概要)

表 2-4 各工程に求められる従来測量成果と精度(道路設計の場合)(その1)

設計 種別測量 データ地図情報レベル (縮尺)関係規程・ガイドライン既成地図摘要
      道路  路線図  1:2,500 ~1:50,000  測量法第 29 条、第 30 条 設計業務等共通仕様書電子国土計画延長や周辺地形
基本図 地理院地の密度等を考慮して 地図情報レベルを選
択する。
平面図1:2,500 又は 1:5,000設計業務等共通仕様書 
概略
設計
  縦断図V=1:250,H=1:2,500 又は V=1:500,H=1:5,000  設計業務等共通仕様書  
横断図1:200~1:500設計業務等共通仕様書 
        道路  路線図  1:2,500 ~1:50,000  測量法第 29 条、第 30 条 設計業務等共通仕様書電子国土計画延長や周辺地形
基本図 地理院地の密度等を考慮して 地図情報レベルを選
択する。
  平面図  1:1,000国土交通省公共測量作業 規程 設計業務等共通仕様書 空中空写真測量 航空レーザ測量
予備
設計
縦断図V=1:100~200 H=1:1,000設計業務等共通仕様書 
(A)
横断図1:100 又は 1:200設計業務等共通仕様書 
点群 デ ータ1:500 ~1,000国土交通省公共測量作業 規程空中空写真測量 航空レーザ測量

表 2-5 各工程に求められる従来測量成果と精度(道路設計の場合)(その2)

設計 種別測量 データ地図情報レ ベル(縮 尺)  関係規程・ガイドライン  既成地図  摘要
                              道路 予備 設計 (B)  路線図  1:2,500 ~1:50,000  測量法第 29 条、第 30 条 設計業務等共通仕様書  電子国土基本図 地理院地図計画延長や周辺地形 の密度等を考慮して 地図情報レベルを選 択する。
      平面図      1:1,000国土交通省公共測量作業 規程 UAV  搭載型レーザスキャ ナを用いた公共測量マニ ュアル(案) 設計業務等共通仕様書     TS 測量 UAV 写真測量 UAV レーザ測量 地上レーザ測量 車載写真レーザ測量 航空レーザ測量 空中写真測量
        縦断図      V=1:100     ~ 200 H=1:1,000国土交通省公共測量作業 規程 UAV  搭載型レーザスキャ ナを用いた公共測量マニ ュアル(案) 三次元点群データを使用 した断面図作成マニュア ル(案) 設計業務等共通仕様書         TS 測量 UAV 写真測量 UAV レーザ測量 地上レーザ測量 車載写真レーザ測量 航空レーザ測量 空中写真測量
        横断図      1:100 又は 1:200国土交通省公共測量作業 規程 UAV 搭載型レーザスキャ ナを用いた公共測量マニ ュアル(案) 三次元点群データを使用 した断面図作成マニュア ル(案) 設計業務等共通仕様書         TS 測量 UAV 写真測量 UAV レーザ測量 地上レーザ測量 車載写真レーザ測量 航空レーザ測量 空中写真測量
    点群デ ータ    1:250 ~500国土交通省公共測量作業 規程 UAV  搭載型レーザスキャ ナを用いた公共測量マニ ュアル(案) 設計業務等共通仕様書   UAV 写真測量 UAV レーザ測量 地上レーザ測量 車載写真レーザ測量 航空レーザ測量 空中写真測量

表 2-6 各工程に求められる従来測量成果と精度(道路設計の場合)(その3)

設計 種別測量 データ地図情報レ ベル(縮 尺)  関係規程・ガイドライン  既成地図  摘要
                                詳細  路線図  1:2,500 ~1:50,000  測量法第 29 条、第 30 条  電子国土基本図 地理院地図計画延長や周辺地
形の密度等を考慮 して地図情報レベ
ルを選択する。
      平面図    1:500 又は 1:1,000  国土交通省公共測量作業 規程 UAV  搭載型レーザスキャ ナを用いた公共測量マニ ュアル(案)     TS 測量
UAV 写真測量 UAV レーザ測量 地上レーザ測量 車載写真レーザ測 量 航空レーザ測量
空中写真測量
      縦断図  V=1:200, H=1:1,000 又は V=1:100, H=1:500国土交通省公共測量作業     TS 測量
規程 UAV 搭載型レーザスキャ ナを用いた公共測量マニ ュアル(案) 三次元点群データを使用 した断面図作成マニュアUAV 写真測量 UAV レーザ測量 地上レーザ測量 車載写真レーザ測 量 航空レーザ測量
設計
ル(案)(※)空中写真測量
      横断図    1:100 又は 1:200国土交通省公共測量作業     TS 測量
規程UAV 写真測量
UAV  搭載型レーザスキャ ナを用いた公共測量マニ ュアル(案) 三次元点群データを使用UAV レーザ測量 地上レーザ測量 車載写真レーザ測 量
した断面図作成マニュア航空レーザ測量
ル(案)(※)空中写真測量
    点群デ ータ      1:250~500  国土交通省公共測量作業     UAV 写真測量
UAV レーザ測量
規程 UAV  搭載型レーザスキャ ナを用いた公共測量マニ地上レーザ測量 車載写真レーザ測 量
ュアル(案)航空レーザ測量
空中写真測量

(※)「三次元点群データを使用した断面図作成マニュアル (案)平成31年3月」は、UAV、UAV搭載型レーザスキャナ、地上レーザスキャナを用いたそれぞれの公共測量マニュアル(案)や作業規程17条第2項の適用などにより整備される三次元点群データを用いて縦横断図データを作成するものである。

(2)各設計工程での測量手法の選択における際の注意点等

 各工程で各測量手法や地形モデル等を利用する際の注意点等を次に列挙する。なお、後工程や後段階での検討のために測量成果のオリジナルデータも提出させることに留意する。

  • 概略設計は、既存の3次元測量成果(アーカイブ)を使用することで実務上は問題ない。
  • 予備・詳細設計では、少なくとも精度的に地図情報レベル500~1000 に対応する3次元地形モデルが必要になる。道路部以外の周辺地形も同等レベルの精度が必要となる。
  • 詳細設計では、地形モデルのほかにコントロールポイントとなる建物壁面等の構造物のエッジや境界測量成果が必要となる。航空測量による図化では建物壁面は取得することができないため、要求精度を満たす測量手法として、TS測量等を利用する。
  • 道路設計の最終成果では、平面図に法面を展開して土量等の数量計算を行う。従来法では、実測による区間ピッチの横断測量成果を使用して、区間内の法面を推定していたため、精度が悪かった。TSによる測線上の標高精度そのものは良いが、土量計算では、3次元地形モデル(レーザ計測成果など面的な点群データ)の方が全体的な精度が良いと考えられる。

地形図・地質図、縦横断勾配を参照しながら、中心線決定、工事に必要な縦横断設計及び小構造物の設計を行う。用地測量は、TS手法により実測で行う。

出典:CIM技術検討会 平成26年度報告(CIM技術検討会)

図 2-2 3次元地形モデルを活用した道路の予備・詳細設計のイメージ

2.2 地質・土質モデル作成指針

 設計、施工等に必要な地質・土質調査を実施するとともに、受発注者協議において決定した内容に基づき、地質・土質モデルを作成する。

【解説】
 受発注者協議では、モデルを作成する時点までに行った地質・土質調査の成果とともに、以降に示す地質・土質モデルの活用目的と作成指針を参考に、地質・土質モデルの作成有無・作成範囲、作成対象のモデル、保存形式を決定するものとし、必要に応じて作成対象とするモデル種別を協議・選定する。

(1)地質・土質モデルの活用目的
 各段階の地質・土質調査の目的・内容と、地質・土質モデルの主な活用目的を表 2-7~表 2-9に示す。
 地質・土質モデルを作成することで、本体構造物と地質・土質構成等における位置関係を立体的な把握が可能となり、各段階の地質・土質上の課題や地質・地盤リスク(※)を関係者間で共有することにより、追加すべき補足調査や計画立案に関する検討を円滑に進めることが期待できる。
 しかしながら、地形や構造物等のモデルが実際の形状を表現したものであるのに対して、地質・土質モデルは地質・土質調査の成果から推定された分布や性状を表現しているものであることから、使用された地質・土質情報の種類、数量及びモデル作成者の考え方など様々な条件に依存し、不確実性を含んでいる。したがって、地質・土質モデルの作成・活用にあたっては、不確実性の程度やその影響について、関係者間で共有・引き継ぎを行う必要がある。なお、このような不確実性の取り扱いについては 『土木事業における地質・地盤リスクマネジメントのガイドライン』が参考となる。

 (※)地質・地盤リスク:当該事業の目的に対する地質・地盤に関わる不確実性の影響。計画や想定との乖離によって生じる影響。

https://www.pwri.go.jp/jpn/research/saisentan/tishitsu-jiban/iinkai-guide2020.html

【参考】土木事業における地質・地盤リスクマネジメントのガイドライン:
国土交通省大臣官房技術調査課・国立研究開発法人 土木研究所・
土木事業における地質・地盤リスクマネジメント検討委員会

表 2-7 地質・土質モデルの主な活用目的【道路土工】

段階地質・土質調査の目的・内容地質・土質モデルの主な活用目的
目的内容
概略設計 のための 調査・路線選定のための 広範囲で大局的な調 査[机上調査] ① 資料収集 ② 資料整理 ③ 地形判読[現地調査] ① 現地踏査• 地形・地質・土質概要の把握と問題点の 抽出 ① 地形・地質調査(文献、地形図・地質図 空中写真他) ② 災害履歴調査 ③ 被害想定資料調査 ④ 既往地盤調査資料の調査 ⑤ 地下水,自然環境調査 ⑥ 現況の切土,盛土の状況把握 ・予備調査計画立案
予備設計 のための 調査構造形式、施工法検 討のための全般的な 調査[机上調査] ① 資料収集 ② 資料整理 ③ 地形判読[現地調査] ① 現地踏査 ② 原位置調査・試 験 (ボーリング、検層等 ③ 室内試験• 地質(地層)構成の把握 • 地盤の挙動の把握 • 各地質(地層)の物性値概略把握 • 詳細調査計画立案 ) • 地下水状況調査 • 環境関連調査
詳細設計 のための 調査細部構造検討及び施 工法決定のための密 度の濃い調査① 現地踏査 ② 探査・原位置調査(ボーリング、検 層) ③ 室内試験 ④ 地下水関連調査• 地質(地層)構成の設定 • 地盤の挙動の把握 • 各地質(地層)の設計用定数値の設定 • 地下水位等の施工法決定に係わる条件 の設定 • 補足調査計画立案
補足調査構造細部検討でまだ 不足するものや、工 費縮減を図るための 調査同左に加え、特殊調査・試験• 地質(地層)構成の設定 • 各地質(地層)の設計用定数値の設定 • 地下水位等の施工法決定に係わる条件 の設定 • 施工時及び維持管理段階調査計画立案
施工時調 査設計時の調査では不 十分で、設計条件の 確認及び施工管理用 に用いるための調査同左に加え、観測及び計測調査 
維持管理 時調査維持管理において必 要とされる調査①現地調査 ②原位置試験 ③観測・計測 ④室内試験 

表 2-8 地質・土質モデルの主な活用目的【トンネル(山岳トンネル)】

段階地質・土質調査の目的・内容                 地質・土 
 目的内容 
(参考) 概略設計の ための調査・路線の選定・資料調査        選定路線(トンネル)と、沿線における地質・土質上の課題 ・空中写真判読    の位置関係を把握する。
予備設計の ための調査・ 坑口位置の選 定 ・ 掘削工法の検 討 ・ 地山分類の概 略決定 ・ 問題点の把握・現地踏査          • トンネル坑口部、トンネル通過位置における地形・地質 ・空中写真判読         構成を把握する。 ・地表地質踏査      • 沿線の地質・土質上の課題、不足する地質・土質調査を ・弾性波探査           抽出し、関係者間で共有し、追加調査を提案する。 ・ボーリング調査
詳細設計の ための調査・ 地山分類の詳 細決定 ・ 各部の詳細設 計 ・ 施工計画 ・ 施工上の問題 点の把握・現地踏査          • トンネルの通過位置における地質、地下水状況等の位置 ・ボーリング調査       関係を把握する。 ・物理探査          • 残存する沿線の地質・土質上の課題、不足する地質・土 ・土質・岩石試験       質調査を抽出し、関係者間で共有し、追加調査を提案す ・原位置試験           る。 ・水文調査
(参考) 施工・ 地山分類の確 認 ・ 事前調査で未 確認の問題点の 調査(先進ボー リング等)・切羽観察等の地   <施工前> 山状況の観察や支   トンネル設計条件の地質・土質モデルと、それに付随する地 保の挙動計測       質・土質上の課題を把握し、関係者間で共有する。 ・切羽前方探査     <施工中> ・トンネルの変状   切羽観察や内空の挙動計測から、設計条件となった地質・土 ・周辺の環境変化   質モデルとの比較、新たな地質・土質上の課題等を把握する。 ・施工実績と地山   (重大な地質・土質上の課題の発現時に、地質・土質調査を 条件の整理         追加した場合は、事前の地質・土質モデルを修正し、対策検 討、施工に活用する)
(参考) 維持管理・変状の原因究 明 ・補修補強設計 ・維持更新・トンネル変状調  トンネルに変状や湧水、地下水汚染や渇水等が発生した場 査                合、施工記録を基に、周辺の地質、地下水状況等の位置関係 ・ボーリング調査  を把握し、原因究明や調査・計測計画検討、対策工検討の基 ・原位置試験      礎資料として活用する。 ・土質・岩石試験

(※)地質・土質上の課題:断層、地すべり、崩壊、脆弱岩等の地質的要因に起因する設計・施工上のリスク。(通常は2次元的地質・土質モデルの把握でも十分な場合が多い。)
なお、トンネル計画では、次のような場合において事前に3次元地盤モデル(サーフェスモデルやボクセルモデル)による施工時の影響予測解析が行われることがある。
①トンネル掘削に起因する大量湧水(井戸枯れ)が発生する水文地質構造、②構造性の大規模地すべり帯の直下を通過、③規模が大きな地質構造線にルートが近接、④特定の地層に起因しこれを掘削すると有害物質によって土壌汚染が発生等。

表 2-9 地質・土質モデルの主な活用目的【橋梁】

  段階地質・土質調査の目的・内容地質・土質モデルの主な活用目 的
目的内容
(参考)・路線を選定・資料調査・3  次元可視化による俯瞰的地
道路概・空中写真判読質・土質上の課題等の位置関係の
略設計把握。
・関係者間協議用の資料、住民説
明用の資料の作成
(参考)・路線の選定・資料調査・3  次元可視化による俯瞰的地
道路予・空中写真判読質・土質上の課題等の位置関係の
備設計・現地踏査把握。
(A)・関係者間協議用の資料、住民説
明用の資料の作成
予備架橋地点の地盤を構成する1)資料調査・3  次元可視化による俯瞰的地
調査地層の性状の概要を把握し、2)現地踏査質・土質上の課題等の位置関係の
基礎形式の選定、予備設計、3)ボーリング等による調査把握。
本調査の計画等に必要な資4)その他必要となる調査・動的解析用モデルの作成
料を得る。※1※1
本調査下部構造の詳細設計を行う現地の状況等を踏まえ,1)から・3 次元可視化による基礎構造と
ために必要な地層構成,地盤9)のうち必要な事項について行支持層との関係明示化
定数,施工条件等を明らかにう。※1・動的解析用モデルの作成
する。※11)ボーリング、2)サンプリング、
3)サウンディング、4)土質試験、
5)岩石試験、6)地下水調査
7)載荷試験、8)物理探査及び物
理検層、9)有毒ガス、酸素欠乏空
気等の調査
(参考)下部構造の基礎形式や地盤・必要な調査内容・構造物の築造位置関係の明確化
施工の状況等によっては、新たにによる施工性の向上
ボーリングや各種の試験を・地質・土質上の課題等の把握に
補足する等により綿密な調よる施工時の安全確保
査を行う必要がある。※1

※1 道路橋示方書・同解説 Ⅳ下部構造編

(2)地質・土質モデルの作成指針
 道路分野における地質・土質モデルの作成指針を表 2-10~表 2-13に示す。
地質・土質モデルは、モデルを作成する時点までに行った地質・土質調査の成果を基に作成する。作成した地質・土質モデルには推定を含むことや、設計・施工段階へ引き継ぐべき地質・土質上の課題について、『BIM/CIMモデル作成 事前協議・引継書シート』へ必ず記録するとともに「3次元地質・地盤モデル継承シート」(「BIM/CIM活用ガイドライン(案)第1編 共通編 第3章 地質・土質モデル」参照))なども活用し継承するものとする。

表 2-10 地質・土質モデルの作成指針【道路土工】

段階2 次元成果等モデルの作成対象・作成内容モデルの主な活用場面
概略設計・地質(平面)図必要に応じて、以下を作成する。・路線選定検討
のための・各種ハザードマップ①テクスチャモデル(準 3 次元地質平面図)・関係者間協議
調査・基盤地図情報数値標・座標を有するテクスチャモデルとする。・住民説明
高モデル 5m/10m メッ・必要に応じて地すべり分布図等を貼り付ける。・後続調査計画立案
シュ
・地すべり
・活断層マップ
・法令指定等区域の確
認結果
予備設計・地質(平面)図以下を基本に、必要に応じてモデルを作成する。・路線検討(変更等)
のための・空中写真判読図①テクスチャモデル(準 3 次元地質平面図)・関係者間協議(地質リス
調査・ボーリング柱状図空中写真判読結果も表示する。クの抽出・絞込み・評価
( 1/5000・物理探査結果②ボーリングモデル・住民説明
・地質縦断図打設位置/方位角/打設角等を正しく表示する。・詳細調査計画の立案
1/2000)・地質横断図③準 3 次元地質断面図 *縦断図・環境保全計画
・基盤地図情報数値標中心線形を通る鉛直曲面に、縦断図を貼り付ける。・景観の概略検討
高モデル 5m/10m メッ④準 3 次元地質断面図 *横断図・地下水対策の検討
シュ・中心線形を通る鉛直曲面に、直交に横断図を貼り
・中心線形付ける。
・航空レーザ測量図・必要に応じて物理探査結果も併せて表示する。
・化学分析(土壌・水 
質) 
・水文調査(水位状況
詳細設計・ボーリング柱状図・以下を基本に、必要に応じてモデルを作成、又は更・施工方法の検討
のための・地質(平面)図新する。・関係者間協議(地質リス
調査・物理探査結果①テクスチャモデル(準 3 次元地質平面図)クの評価・共有)
( 1/1000・中心線形空中写真判読結果も表示する。・住民説明
~1/200)・地質縦断図②ボーリングモデル・補足調査計画の立案、
・地質横断図打設位置/方位角/打設角等、正しく表示する。・工事施工計画立案
・基盤地図情報数値標③準 3 次元地質断面図 *縦断図・施工時に想定される地
高モデル 5m/10m メッ・中心線形を通る鉛直曲面に対し、縦断図を貼り付質リスク抽出
シュける。・安定検討
・航空レーザ測量図・設計・施工上の留意点等を記載した帯図を、必要・環境影響評価
・材料調査結果に応じて付ける。・将来計画の調整
・水文調査結果④準 3 次元地質断面図 *横断図・盛土切土などに応じた
・中心線形を通る鉛直曲面に、直交に横断図を貼付設計
ける。
・必要に応じて物理探査結果も併せて表示する。
⑤盛土沈下、切土安定性、地すべり、重金属分布な
ど目的と必要性に応じて 3 次元モデルを作成する
施工追加調査等を実施した場合、必要に応じてモデルを更新する。工法変更、安全対策討、関 係者間協議、追加調査の検 討
(参考)施工記録に基づき、地質・土質モデルを発注者が更新する。変状等に対する原因究明
維持管理調査・計測計画の立案、対
策工検討

表 2-11 地質・土質モデルの作成指針【トンネル(山岳トンネル)】

段階2 次元成果等モデルの作成対象・作成内容モデルの主な活用場面
(参考)・地質(平面)図必要に応じて、以下を作成する。・路線選定検討
概略設計・各種ハザードマッ①テクスチャモデル(準 3 次元地質平面図)・関係者間協議
のための・座標を有するテクスチャモデルとする。・住民説明
調査・基盤地図情報数値・必要に応じて地すべり分布図等を貼り付ける。・後続調査計画立案
(1/5000標高モデル 5m/10m
メッシュ
1/25000・水文調査結果(広
域)
予備設計・地質(平面)図以下を基本に、必要に応じてモデルを作成する。・路線検討(変更等)
のための・空中写真判読図①テクスチャモデル(準 3 次元地質平面図)・関係者間協議(地質・土
調査・ボーリング柱状図空中写真判読結果も表示する。質上の課題の抽出・絞込
( 1/1000・物理探査結果②ボーリングモデルみ・評価)
・地質縦断図打設位置/方位角/打設角等を正しく表示する。・住民説明
1/10000)・地質横断図③準 3 次元地質断面図 ※縦断図・詳細調査計画の立案
・基盤地図情報数値中心線形を通る鉛直曲面に、縦断図を貼り付け・環境保全計画
標高モデル 5m/10mる。
メッシュ④準 3 次元地質断面図 ※横断図
・中心線形・中心線形を通る鉛直曲面に、直交に横断図を貼
・水文調査(水位状り付ける。
況)・必要に応じて物理探査結果も併せて表示する。
・化学分析(土壌・○受注した地質・土質調査内容に応じて、解析モデル等を作成する。次に例
水質)
を示す。
・航空レーザ測量図
・3 次元地下水解析モデル(水文地質モデル)
・地山分類図
湧水予測、渇水対策検討に活用
・3 次元地盤解析モデル(予備解析用)
破砕帯等の軟質又は脆弱な地山における近接施工等の影響予測に活用
詳細設計・ボーリング柱状図・以下を基本に、必要に応じてモデルを作成、又は・地山区分の検討
のための・地質(平面)図更新する。・施工方法の検討
調査・物理探査結果①テクスチャモデル(準 3 次元地質平面図)・関係者間協議(地質・土
( 1/500・中心線形空中写真判読結果も表示する。質上の課題の評価・共有
~1/100)・地質縦断図②ボーリングモデル・住民説明
・地質横断図打設位置/方位角/打設角等、正しく表示する。・補足調査計画の立案、
・基盤地図情報数値③準 3 次元地質断面図 ※縦断図・工事施工計画立案
標高モデル 5m/10m・中心線形を通る鉛直曲面に対し、縦断図を貼り・施工時に想定される地
メッシュ付ける。質・土質上の課題抽出
・航空レーザ測量図・地山区分や設計・施工上の留意点等を記載した・環境影響評価
・地山分類図帯図を、必要に応じて付ける。
・水文調査結果④準 3 次元地質断面図 ※横断図
・中心線形を通る鉛直曲面に、直交に横断図を貼
り付ける。
・必要に応じて物理探査結果も併せて表示する。
⑤重金属分布の把握→土量計算など、目的と必要
性に応じて 3 次元モデルを作成する
○受注した地質・土質調査内容に応じて、解析モデル等を作成する。次に例
を示す。
3 次元地下水解析モデル(水文地質モデル)
湧水予測、渇水対策検討に活用
・3 次元地盤解析モデル(詳細解析用・対策検討用)
破砕帯等の軟質又は脆弱な地山における近接施工等の影響予測に活用
(参考)追加調査等を実施した場合、必要に応じてモデルを更新する。工法変更、安全対策討、
施工関係者間協議、追加調査
の検討
(参考)施工記録に基づき、地質・土質モデルを発注者が更新する。変状等に対する原因究
維持管理明、調査・計測計画の立
案、対策工検討

テクスチャモデル(準3次元地質平面図)(数値標高モデルとの合成モデル)
(表 2-11中 詳細設計のための調査 ①テクスチャモデル(準3次元地質平面図)に該当)

準3次元地質断面図 ※縦断図
(表 2-11中 詳細設計のための調査 ③準3次元地質断面図 ※縦断図に該当)

ボーリングモデルと準3次元地質断面図(横断図)の合成モデル
(表 2-11中 詳細設計のための調査 ②ボーリングモデルと④準3次元地質断面図(横断図)を合成したモデル)

提供:川田テクノシステム株式会社

図 2-3 地質・土質モデルの作成例【トンネル(山岳トンネル)】

表 2-12 地質・土質モデルの作成指針【橋梁 その1】

段階作成素材作成モデル種別備考主な活用 場面
(参考)・地質(平面)図・地質平面図モデテクスチ必要に応じて作成する。 
道路概略・各種ハザードマップャモデル地質平面図モデル:
設計・地形モデル(1/5000~(土木地形地質図必要に応じて地すべり分布
(A)(B)1/2500)モデル)図等も貼り付ける。
(参考)・地質(平面)図・地質平面図モデテクスチ必要に応じて作成する。 
道路予備・各種ハザードマップャモデル地質平面図モデル:
設計(A)・地形モデル(1/1000)(土木地形地質図必要に応じて地すべり分布
モデル)図等も貼り付ける。
予備調査・ボーリング柱状図・ボーリングモデボーリン打設位置/方位角/打設角等、・架橋地
・既往調査グモデル正しく表示可能なモデルと 
する。点の地質
支持層の検討総括状況
    
・地質(平面)図 ・空中写真判読図・地質平面図モデ ル(更新)テクスチ ャモデル地質平面図モデルには、空中 写真判読結果も表示する。・地形,
・地質縦断図・地質縦断図モデ準 3 次元縦断図を貼り付ける曲面は、交差物と
・物理探査結果地質断面中心線形を通る鉛直曲面との関連
・地形 モデ ル (1/500 ~する。各断面図モデルには、
250)必要に応じて物理探査結果
・中心線形も併せて表示する。
河床調査,支持層の検討
・地質横断図・地質横断図モデ準 3 次元中心線形を通る鉛直曲面に
・物理探査結果地質断面対して、直交する鉛直面とす
・地形 モデ ル (1/500 ~る。
250)必要に応じて物理探査結果
・中心線形も併せて表示する。
・既往調査河床調査,支持層の検討
・ボーリング柱状図・地層境界モデルサーフェ必要に応じて作成する。
・物理探査結果等・物性値境界面モスモデル
デル
・総合解析境界面
モデル
本調査・ボーリング柱状図・ボーリングモデボーリン打設位置/方位角/打設角等、・各協議
ル(追加)グモデル正しく表示可能なモデルと 
する。・施工条
橋脚・橋台件の調整
・地質(平面)図   
・地質平面図モデ ル(更新)テクスチ ャモデル地質平面図モデルには、空中 写真判読結果も表示する。・試験工事
・地質縦断図・地質縦断図モデ準 3 次元縦断図を貼り付ける曲面は、
・物理探査結果ル(更新)地質断面中心線形を通る鉛直曲面と
・地形 モデ ル (1/500 ~する。各断面図モデルには、
250)必要に応じて物理探査結果
・中心線形も併せて表示する。
・地質横断図・地質横断図モデ準 3 次元中心線形を通る鉛直曲面に
・物理探査結果ル(更新)地質断面対して、直交する鉛直面とす
・地形 モデ ル (1/500 ~る。
250)橋軸直角方向の地層の正装
・中心線形場外が複雑な場合は作成す
る。
・地質横断図・地層境界モデルサーフェ必要に応じて作成する。
・物理探査結果・物性値境界面モスモデル
・地形モデル(1/500~デル
250)・総合解析境界面
・施工実績モデル
・施工条件

表 2-13 地質・土質モデルの作成指針【橋梁 その2】

段階作成素材作成モデル種別備考
(参考) 施 工 の た め の  調査・地質縦断図 ・物理探査結果 ・地形モ デル( 1/500 ~ 250) ・中心線形 ・施工実績・地質縦断図モデル(更 新)準 3 次 元地質 断面図縦断図を貼り付ける曲面は、中心線 形を通る鉛直曲面とする。各断面図 モデルには、必要に応じて物理探査 結果も併せて表示する。
 ・地質横断図 ・物理探査結果 ・地形モ デル( 1/500 ~ 250) ・中心線形 ・施工実績・地質横断図モデル(更 新)準 3 次 元地質 断面図中心線形を通る鉛直曲面に対して、 直交する鉛直面とする。 必要に応じて物理探査結果も併せて 表示する。
 ・地質横断図 ・物理探査結果 ・地形モ デル( 1/500 ~ 250) ・施工実績・地層境界モデル ・物性値境界面モデル ・総合解析境界面モデ ルサーフェ スモデル必要に応じて作成する。

出典:断面図;鹿児島市地盤図地形データ;国土地理院 色別標高図タイル

図 2-4 ルート選定時に準3次元地質断面図を利用する際のイメージ【橋梁】