図面を印刷する
他の形式でファイルを出力する
特別に作成されたプロッタ ドライバを使用して、PLT、DWF、DWFx、PDF、イメージ形式など、いくつかのファイル形式で図面をパブリッシュまたは出力することができます。
いずれの場合も、非システム プロッタ ドライバがファイル情報を出力するように環境設定されます。非システム ドライバのカスタム プロパティは、[プロッタ環境設定エディタ]でコントロールできます。個々のドライバ([プロッタ環境設定エディタ]からアクセス可能)の[カスタム プロパティ]ダイアログ ボックスで[ヘルプ]をクリックすると、各ドライバ専用のヘルプが表示されます。
DWF および DWFx ファイルを出力する
図面を World Wide Web やイントラネット ネットワーク上にパブリッシュするために使用する 2D ベクトル ファイルである Design Web Format™ (DWF™ や DWFx)ファイルを作成することができます。
プログラムでは、Design Web Format (DWF と DWFx)ファイルを作成できます。DWF ファイルは 2 次元ベクトル ファイルで、図面を World Wide Web やイントラネット ネットワーク上にパブリッシュするために使用できます。DWFx ファイルは、Microsoft XPS Document 形式に基づいています。個々の DWF ファイルには、1 つまたは複数の図面シートを含めることができます。
Autodesk ® Design Review を使用すると、誰でも DWF ファイルを開いて表示したり、印刷出力することができます。Autodesk Design Review を使用すると、Microsoft ® Internet Explorer 11 以降で DWF ファイルを表示することもできます。DWF ファイルは、リアルタイムの画面移動やズーム機能の他、画層の表示や名前の付いたビューのコントロールもサポートしています。
操作方法
DWF ファイルを出力するには
- [ホーム]タブ [出力]パネル [印刷]をクリックします。
- [印刷]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]領域で、[名前]ボックスのリストから DWF6 ePlot.pc3 環境設定ファイルを選択します。
- 必要に応じて、DWF ファイルの印刷設定を選択します。
- [OK]をクリックします。
- [印刷ファイルを参照]ダイアログ ボックスで、DWF ファイルがある場所を選択し、ファイル名を入力します。
- [保存]をクリックします。
ラスター ファイル形式に出力する
非システム ラスター ドライバは、Windows BMP、CALS、TIFF、PNG、TGA、PCX、JPEG などのラスター ファイル形式に対応しています。ラスター ドライバは、デスクトップ パブリッシング用のファイルへの出力に使用される最も一般的なドライバです。
このドライバがサポートしているいずれの形式でも(1 つを除く)、インチまたはミリメートル単位ではなくピクセル単位でサイズが表される「寸法を持たない」ラスター ファイルが生成されます。唯一の例外である Dimensional CALS 形式は、CALS ファイルに対応できるプロッタで使用できます。プロッタが CALS ファイルに対応している場合は、実際の用紙サイズと解像度を指定しなければなりません。[プロッタ環境設定エディタ]の[ベクトル グラフィックス]を使用して、解像度を 1 インチ当たりのドット数で指定してください。
既定では、ラスター ドライバはファイルだけに出力します。しかし、[プロッタを追加]ウィザードの[ポート]ページ、または[プロッタ環境設定エディタ]の[ポート]タブで[すべてのポートを表示]チェック ボックスをオンにすることもできます。この場合、コンピュータ上のすべてのポートに環境設定を行えるようになります。ポートに出力するように環境設定すると、まずファイルに出力され、次に指定したポートにそのファイルがコピーされます。出力を正常に行うには、環境設定したポートに接続されているデバイスが確実にそのファイルに対応し、処理できなければなりません。詳細は、デバイスの製造元から配布されているドキュメントを参照してください。
最終的なラスター ファイルのサイズは、ファイルの種類、サイズ、カラー デプスによって決まります。ラスター ファイルは非常に大きくなる可能性があります。必要なピクセル寸法とカラー デプスだけを使用するようにしてください。
ラスター出力の背景色は、[プロッタ環境設定エディタ]の[カスタム プロパティ]ダイアログ ボックスで設定できます。背景色を変更すると、その背景色と同じ色で出力されるオブジェクトはすべて背景と同化し、区別できなくなります。
操作方法
ラスター ファイルを作成するには
- ラスター ファイル出力用プロッタ ドライバが設定されていることを確認します。
- [ホーム]タブ [出力]パネル [印刷]をクリックします。
- [印刷]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]領域で、[名前]ボックスのリストから、ラスター形式の環境設定ファイルを選択します。
- 必要に応じて、ラスター ファイルの印刷設定を選択します。
- [OK]をクリックします。
- [印刷ファイルを参照]ダイアログ ボックスで、ラスター ファイルがある場所を選択し、ファイル名を入力します。
- [保存]をクリックします。
Adobe PDF ファイルを出力する
DWG to PDF ドライバを使用すると、図面から Adobe® Portable Document Format (PDF)ファイルを作成できます。
Adobe® Portable Document Format (PDF)は、電子情報交換で使用する標準です。 PDF ファイルは、Adobe の Web サイトから無料で入手できる Adobe Reader を使用して表示したり印刷するために、簡単に配布することができます。PDF ファイルを使用すると、事実上誰とでも図面を共有できます。
DWF6 ファイルと同じように、PDF ファイルもベクトル ベース形式で作成されるため、精度が保持されます。PDF に変換された図面は簡単に配布でき、Adobe Reader バージョン 6 以上で表示、印刷することができます。
[プロッタ環境設定エディタ]の[PDF プロパティ]ダイアログ ボックスを表示して、出力をカスタマイズします。このダイアログ ボックスを表示するには、[デバイスとドキュメントの設定]タブで、ツリー表示から[カスタム プロパティ]を選択します。次に、[カスタム ダイアログにアクセス]領域で、[カスタム プロパティ]ボタンをクリックします。
PDF の出力は、解像度を指定することでカスタマイズできます。 [プロッタ環境設定エディタ]の[PDF プロパティ]ダイアログ ボックスで、ベクトル イメージとラスター イメージの解像度を、150 dpi から最大 4,800 dpi の範囲で指定できます。また、ベクトル、グラデーション、カラー、モノクロ出力のカスタム解像度を設定することもできます。
注: PDF ビューアに透明なオブジェクトとワイプアウトが現在正しく表示されていても、既定の印刷設定を使用すると、その表示とまったく同じように印刷することはできません。図面に透明なオブジェクトが含まれている場合は、Adobe Acrobat の設定を調整する必要があります。Adobe Acrobat で[透明部分の分割・統合]を[画像として印刷]に設定するか、[ラスタライズとベクトルのバランス]の値を小さくします。詳細は、Adobe のドキュメントを参照してください。
操作方法
単一のレイアウトを PDF ファイルに書き出すには
AutoCAD PDF プロッタに出力することにより、レイアウトから PDF ファイルを生成することができます。
- 作図領域の左下付近ににあるレイアウト タブをクリックします。
- [ホーム]タブ [出力]パネル [印刷]をクリックします。
- [印刷]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]領域で、目的に合った最も適切な AutoCAD PDF プロッタ環境設定(PC3 ファイル)を選択します。注: 目的に応じてカスタマイズされた PDF ファイルを生成できるように設定されたいつくつかの AutoCAD PDF PC3 ファイルが用意されており、それらは PC3 ファイル名によって示されています。たとえば、AutoCAD PDF (Web and Mobile) PC3 ファイルは、モバイル デバイスや Web ブラウザで表示するために最適化された PDF ファイルを生成します。
- 用紙サイズ、印刷領域、印刷尺度、図面の方向、およびその他のオプションを選択します。
- [OK]をクリックします。
- [印刷ファイルを参照]ダイアログ ボックスで、印刷出力ファイルがある場所を選択し、PDF ファイルのファイル名を入力します。
- [保存]をクリックします。
PDF ファイルを横向きに出力するには
- [ホーム]タブ [出力]パネル [印刷]をクリックします。
- [印刷]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]領域で、[名前]ボックスのリストから DWG to PDF.pc3 環境設定を選択します。
- [用紙サイズ]領域で、大きい数字が先に書かれた用紙サイズを選択します。 たとえば、ANSI A (11.00 x 8.50 インチ)です。
- [OK]をクリックします。
- [印刷ファイルを参照]ダイアログ ボックスで、印刷出力ファイルがある場所を選択し、PDF ファイルのファイル名を入力します。
- [保存]をクリックします。
Adobe PostScript ファイルを出力する
Adobe PostScript ドライバを使用すると、DWG ファイルを多数のページ レイアウト プログラムや Adobe Acrobat Portable Document Format(PDF)などのアーカイブ ツールで使用できます。
非システム PostScript ドライバを使用すると、PostScript プリンタと PostScript ファイルに図面を出力することができます。プリンタ用には PS ファイル形式を使用し、ファイル用には EPS ファイル形式を使用します。ハードウェア ポートに出力する場合は、PS 出力が自動的に選択されます。ファイルに出力してから、そのファイルをプリンタにコピーする場合は、PS 出力用の環境設定を行います。
[プロッタ環境設定エディタ]の[カスタム プロパティ]ダイアログ ボックスを使用して、出力をカスタマイズします。このダイアログ ボックスを表示するには、[デバイスとドキュメントの設定]タブで、ツリー表示から[カスタム プロパティ]を選択します。次に、[カスタム ダイアログにアクセス]領域で、[カスタム プロパティ]ボタンをクリックします。
PostScript ドライバでは次の 3 種類の PostScript をサポートしています。
- Level 1: ほとんどのプロッタで使用します。
- Level 1.5: カラー イメージをサポートしているプロッタで使用します。
- Level 2: プロッタで Level 2 の PostScript がサポートされている場合は、より高速に印刷される小さいファイルを生成するときに使用します。
PostScript の[カスタム プロパティ]ダイアログ ボックスの[PostScript コードをバイナリ トークン化]オプションと[ラスター イメージの圧縮]オプションを使用すると、出力ファイルのサイズを小さくでき、これらのオプションをサポートしているデバイスを使用したときの印刷速度を高めることができます。印刷時に問題が発生した場合は、すべてのオプションをオフにして印刷を実行してみます。最適化されていない状態で印刷が成功したら、オプションを 1 つずつオンにして、プリンタでサポートされているオプションを判別してください。
DTP(デスクトップ パブリッシング)アプリケーションによっては、Level 1 PostScript しかサポートしていないこともあります。EPS ファイルの使用時に問題が発生する場合は、さらに低いレベルの PostScript を使用して、前述の最適化オプションをオフにしてください。
プレビュー サムネイルを EPS ファイルに含めると、ファイルのサイズはかなり大きくなりますが、多くのアプリケーションで手早くプレビューを確認できるようになります。WMF プレビューは Windows 用に使用し、EPSF プレビューは Macintosh やその他のプラットフォーム用に使用します。
注: 両方のプレビュー イメージを含めると、ファイルのサイズが 3 倍になることがあります。
操作方法
PostScript ファイルを出力するには
- PostScript ファイル出力用プロッタ ドライバが設定されていることを確認します。
- [ホーム]タブ [出力]パネル [印刷]をクリックします。
- [印刷]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]領域で、[名前]ボックスのリストから、PostScript 形式の環境設定ファイルを選択します。
- 必要に応じて、PostScript ファイルの印刷設定を選択します。
- [OK]をクリックします。
- [印刷ファイルを参照]ダイアログ ボックスで、PostScript ファイルがある場所を選択し、ファイル名を入力します。
- [保存]をクリックします。
印刷出力ファイルを作成する
スプール ソフトウェアで使用したり、サービス部門に出力用として渡すことができる印刷出力ファイルは、どのプロッタ環境設定を使用しても作成できます。
たとえば、HP-GL および HP-GL/2 形式は、作図アプリケーション、製造アプリケーション、アーカイブ用の中間形式として使用されるとともに、広範な出力デバイスに使用される中間形式としても使用されます。
HP-GL 非システム ドライバは、ベクトル専用の機能を持ち、広く使用されているペン プロッタ言語の HP-GL(Hewlett-Packard Graphics Language)をサポートしています。ラスター オブジェクトは、HP-GL デバイス ドライバではサポートされていません。
非システム ドライバの HP-GL/2 ドライバは、さまざまな HP-GL/2 ペン プロッタとインクジェット プロッタをサポートしています。これは、特定のメーカーのデバイス用に最適化されていない一般的な HP-GL/2 ドライバです。 たとえば、純粋な Hewlett-Packard ドライバのように、PJL コマンドをデバイスに送信することはありません。HP-GL/2 ドライバは旧式のペン プロッタ、および Hewlett Packard 以外のメーカーが製造した新しいデバイスをサポートします。
操作方法
印刷(PLT)ファイルを作成するには
- [ホーム]タブ [出力]パネル [印刷]をクリックします。
- [印刷]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]領域で、[名前]ボックスから、プロッタの環境設定ファイルを選択します。注: 有効な PLT ファイルを生成するには、出力デバイスに対する正しいプロッタ環境設定を使用する必要があります。
- [ファイルへ出力]オプションが使用でき、選択されていない場合は、選択します。
- 必要に応じて、印刷出力ファイルの印刷設定を選択します。
- [OK]をクリックします。
- [印刷ファイルを参照]ダイアログ ボックスで、印刷出力ファイルがある場所を選択し、ファイル名を入力します。
- [保存]をクリックします。