INDEX_C.XMLの書き方
工事完成図書の電子成果品は、決められたフォルダに決められた名前で入れ、ルートの工事管理ファイル(INDEX_C.XML)で全体を説明します。どのフォルダに何を入れるか、INDEX_C.XMLの各項目をどこから写すかを、受注者の作業順にまとめました。
確認日:2026年11月4日。国土交通省「工事完成図書の電子納品等要領」(令和8年2月、令和8年4月1日以降に契約する工事から適用)と、同ページのDTD・XML記入例(R8.2)を参照。
主に国土交通省の一般土木工事を受注した現場代理人・電子納品の担当者向けです。都道府県・市町村、農林水産省、港湾・空港などは、発注機関ごとの要領で構成が変わる場合があります。案件の特記仕様書と、着手時の事前協議で決めた内容を優先してください。
1.まず、使う要領の版を決める
フォルダの並びやINDEX_C.XMLの項目は、要領の版で少しずつ違います。最初に「どの版で作るか」を決め、電子納品作成ソフトの設定もその版に合わせます。
| 契約日 | 工事完成図書の電子納品等要領 | INDEX_C.XMLの「適用要領基準」 |
|---|---|---|
| 令和8年4月1日以降 | 令和8年2月版 | 土木202602-01 |
| 令和5年4月1日~令和8年3月31日 | 令和5年3月版(令和6年2月 第3版正誤訂正版まで反映) | 土木202303-01 |
- 版は契約日で決まります。工期の途中で新しい版が出ても、勝手に切り替えません。変えるなら監督職員と協議します。
- 写真は「デジタル写真管理情報基準」、図面は「CAD製図基準」と、別の基準の版も確認が必要です。要領の年月と同じとは限りません。CAD製図基準の改定はCAD製図基準(令和7年12月版)受注者がやることにまとめています。
- 決めた版や作成ソフトは、事前協議チェックシートに書いて監督職員と共有しておくと、検査前の手戻りが減ります。
2.成果品は「3つのまとまり」で考える
令和8年2月版の要領は、提出する物を次の3つに分けて、それぞれのフォルダ構成を決めています。どのまとまりにも、ルート(いちばん上の階層)に工事管理ファイルINDEX_C.XMLを置きます。
完成図・台帳・その他
- INDEX_C.XML 工事管理ファイル
- DRAWINGF/ 工事完成図
- REGISTER/ 台帳
- PRE-PIC.JPG / POST-PIC.JPG
- ORG001/ ORG002/ …
- BORING/ 地質・土質
- OTHRS/ その他
- ORG001/ …
- ICON/ i-Construction
- BIMCIM/ BIM/CIM
工事帳票
- INDEX_C.XML
- PLAN/ 施工計画書
- ORG/
- MEET/ 打合せ簿
- ORG/
- OTHRS/ その他
- ORG001/ …
工事写真
- INDEX_C.XML
- PHOTO/ 写真
- PHOTO.XML
- PIC/ DRA/
図は、令和8年2月版要領の3章をもとに当サイトで整理したものです。入れる物がないフォルダは作らなくてかまいません。ただし、工事写真だけを納品する場合を除き、REGISTER(台帳)フォルダは必須です。
- 発注図(DRAWINGS)は別扱い。発注者が貸与する発注図のデータは、ルート直下の
DRAWINGSフォルダに入っています。完成図はこれをもとに作りますが、成果品として入れるのはDRAWINGFです。名前が1文字違いなので取り違えに注意します。 - 工事帳票は情報共有システムから出す。施工計画書・打合せ簿は、施工中に使った情報共有システム(ASP)の出力機能で作るのが基本です。紙でやり取りした書類は、原則として電子納品の対象外です。
- 写真の中身は工事写真の電子納品ガイドで詳しく説明しています。
3.フォルダごとに入れる物
| フォルダ | 入れる物 | 作業のポイント |
|---|---|---|
DRAWINGF | 工事完成図(CAD)と図面管理ファイル | CAD製図基準に従って作る。ファイル形式(SXF形式など)は基準と事前協議で決める。ファイル名・レイヤ名はレイヤ分けのやり方を参照。 |
REGISTER | 台帳管理ファイル(REGISTER.XML)、着手前写真・完成写真、台帳のオリジナルファイル | 着手前写真はPRE-PIC.JPG、完成写真はPOST-PIC.JPGと名前が決まっている。台帳は内容ごとにORG001、ORG002…へ分ける(例:施設の基本データ、建設材料の品質記録)。台帳を作るソフトとファイル形式は監督職員と協議して決める。 |
BORING | 地質・土質調査のデータ | 工事の中でボーリング等を行った場合に、「地質・土質調査成果電子納品要領」に従って入れる。 |
OTHRS | その他管理ファイル(OTHRS.XML)と、ガイドラインで示す書類 | 入れる書類がある時だけ作る。ORGnnnは監督職員の承諾を得て複数作れる。 |
ICON | i-Construction(ICT施工)に関するデータ | ICT施工の3次元データなど、関連する要領で決められたデータを、その要領に従って入れる。 |
BIMCIM | BIM/CIMに関するデータ | 下にDOCUMENTとMODEL、MODELの下にLANDSCAPING・GEOLOGICAL・ALIGNMENT_GEOMETRY・STRUCTURAL_MODEL・IMAGE・REQUIREMENTを置く。データがないフォルダは作らない。 |
PLAN/MEET | 施工計画書/打合せ簿の管理ファイルと、ORGに入れたオリジナルファイル | ORGの中ではフォルダを作って階層分けしない。打合せ簿に添付した書類のオリジナルもMEET/ORGへ。 |
PHOTO | 写真管理ファイルと写真・参考図 | デジタル写真管理情報基準に従う。写真管理ソフトで出力し、手作業で名前を変えない。 |
要領には、規定されていないフォルダに保存したデータは電子納品保管管理システムに登録されないと書かれています。「念のため」と自分で作った参考資料フォルダなどに入れたデータは、発注者側に残らない可能性があります。入れたい資料があれば、OTHRSに入れてよいかを監督職員に確認します。
4.名前の付け方のルール
- フォルダ名・ファイル名・拡張子は半角英数大文字。日本語や小文字の名前は使いません。
- ファイル名は8文字以内、拡張子は3文字以内が基本。報告書オリジナルファイルや、情報共有システムから出す各オリジナルファイルは拡張子4文字(例:
.XLSX、.DOCX)も認められています。 - 管理ファイルとDTDの名前は固定。令和8年2月版では次のとおりです。
| 管理ファイル | DTD | 置く場所 |
|---|---|---|
| INDEX_C.XML | INDE_C09.DTD | ルート |
| REGISTER.XML | REGIST06.DTD | REGISTER |
| OTHRS.XML | OTHRS05.DTD | OTHRS |
| PLAN.XML | PLAN05.DTD | PLAN |
| MEET.XML | MEET05.DTD | MEET |
オリジナルファイルには、番号の付け方も決まっています。
台帳 REG01_01.XLS REG+台帳の番号(01~99)+_+その中の連番(01~99)
施工計画書 PLA01_01.PDF PLA+施工計画書の番号+_+連番
打合せ簿 M0001_01.PDF M+打合せ簿の番号(0001~9999)+_+連番
BIM/CIM実施計画書 BIMCIMPLA00_01.PDF 当初は00、変更のたびに01~
BIM/CIM実施報告書 BIMCIMREP_01.PDF
上は命名規則を説明するための例です。台帳の命名を別の作成要領等で決めている場合は、そちらに従います。
- Windowsの予約語は使わない(令和8年2月版で追加)。DRAWINGF・DRAWINGS・OTHRS・BIMCIMの中に、決められていない任意のフォルダやファイルを作るときは、
CON、PRN、AUX、NUL、CLOCK、COM1~COM9、LPT1~LPT9を単体で名前にしません。チェックや登録で問題になるためです。 - 外部参照は相対パス。CAD図面などが別ファイルを参照する場合、
C:\から始まる絶対パスにしないでください。提出先のパソコンで開けなくなります。
5.INDEX_C.XMLの書き方
INDEX_C.XMLは、工事の名前・場所・発注者・受注者などを書いた「表紙」のようなファイルです。電子納品作成ソフトの画面に入力すると作られるので、XMLを直接書くことはほとんどありません。大事なのは、各項目の値をどこから持ってくるかを知っておくことです。
要領の表4-1では、コリンズ(工事実績情報システム)から取り込める項目に「■」、作成者が書く項目に「□」、ソフトが書く項目に「▲」が付いています。コリンズのXMLを取り込める作成ソフトなら、■の項目は取り込んで、登録内容確認書と一字一句同じかを確かめるのが確実です。
| 項目 | 書き方 | よくある間違い |
|---|---|---|
| メディア番号/メディア総枚数 | オンライン電子納品なら両方0。電子媒体で出すなら通し番号と総枚数(1枚なら1と1)。 | オンライン納品なのに1のまま。 |
| 適用要領基準 | 令和8年2月版は土木202602-01(固定)。 | 写真基準やCAD基準の年月を入れる。 |
| 工事番号 | 地方整備局で付けるCCMS設計書番号(基本は数字16桁)。コリンズに登録する設計書コードと同じ番号。 | 契約番号や社内の工事番号を入れる。 |
| 工事名称 | 契約書に書かれた正式な名称。 | 略称、全角・半角の混在、号数の書き違い。 |
| 工事実績システム登録番号 | コリンズの登録内容確認書の番号。登録がない工事は0。 | 空欄のまま。 |
| 住所コード・住所 | 工事場所の5桁の住所コードと住所。複数の市町村にまたがれば繰り返して書く。 | 古い版のコード表を使う。調べ方は住所コード・発注者コードの調べ方へ。 |
| 工期開始日・終了日 | 2026-11-01のように西暦・ハイフン区切りの10桁。 | 2026/11/1や和暦。変更契約後の工期に直し忘れる。 |
| ICON対象・BIMCIM対象 | 対象工事なら1、対象でなければ2。 | ICONフォルダがあるのに2、またはその逆。 |
| 測地系 | 日本測地系00、JGD200001、JGD201102、JGD202403。 | 使った座標と違うコード。JGD2024は令和8年2月版で追加。 |
| 境界座標(西・東・北・南) | 工事範囲を囲む外側の経度・緯度を度分秒で。公式記入例では経度1383730、緯度0353500のように度を3桁にそろえる。該当がない場合は99999999。 | 十進の度(35.5833など)で入れる。東西・南北を逆にする。 |
| 施設情報 | 施設コード(橋梁0101、トンネル0103、水門0205、その他9999など)、施設名称、代表点の平面直角座標(系番号・X・Y)。緯度経度は分かれば書く。 | 平面直角座標の系番号を間違える。XとYを逆にする。 |
| 発注者情報 | コリンズの発注機関名の区分に従って大・中・小分類と8桁の発注者コード。工事担当課は着手時の打合せで確認して書く。 | 事務所名だけ書いて中分類が空。 |
公式の記入例から、場所情報の一部を抜き出すと次のようになります(値は記入例のもの)。
<場所情報>
<測地系>02</測地系>
<境界座標情報>
<西側境界座標経度>1383730</西側境界座標経度>
<東側境界座標経度>1384500</東側境界座標経度>
<北側境界座標緯度>0353500</北側境界座標緯度>
<南側境界座標緯度>0352000</南側境界座標緯度>
</境界座標情報>
</場所情報>
出典:国土交通省 電子納品に関する要領・基準「DTD、XML記入例」工事完成図書等(R8.2)。抜き出しと字下げは当サイト。
管理ファイル(XML)に使える文字は、半角はJIS X 0201のラテン文字(半角カタカナは不可)、全角はJIS X 0208の文字(全角の英数字は不可)に限られます。丸数字(①)、ローマ数字(Ⅱ)、「㎡」などの機種依存文字や、「髙」「﨑」などの一部の異体字はエラーや文字化けの原因になります。「1号」「2m2」のように書き換えます。
6.令和8年2月版で変わった点(令和5年3月版と比べて)
- 測地系にJGD2024(コード03)が追加。国土地理院が令和7年4月1日に標高成果を「測地成果2024」へ改定したことへの対応です。どれを使うかは測量成果や発注者の指示で決め、INDEX_C.XMLのコードを合わせます。
- Windows予約語のフォルダ名・ファイル名を禁止。上の4章のとおりです。
- 工事番号は「CCMS設計書番号」と明記。コリンズの設計書コードと同じ番号を書きます。
- 発注者情報は必ず記入。「発注機関名・細分類が空白の場合は記入不要」という一文が削除されました。
根拠:国土交通省「電子納品要領改訂の主なポイント」(令和8年2月版の改定ポイント)。
7.提出前チェック
- 作成ソフトで最終版を出力する。前に出力したフォルダへ継ぎ足さず、新しい出力先へ一式を作ります。
- 電子納品チェックシステムにかける。使い方とエラーの直し方はチェックシステムの使い方、メッセージの意味はエラー・注意メッセージ集へ。
- 中身を開いて確かめる。エラー0件でも、図面・写真・台帳が開けるか、INDEX_C.XMLの工事名称や工期が契約と合っているかは人の目で確認します。
- ウイルスチェックをする。最新の定義ファイルで行い、電子媒体で出す場合はソフト名・定義日・チェック日をラベルに書きます。
- 提出方法に合わせて出す。オンライン電子納品の流れはオンライン電子納品の進め方へ。電子媒体が複数枚になるときは、同じINDEX_C.XMLを各媒体のルートに入れ、メディア番号だけを変えます。
- □ 契約日から要領の版を決め、適用要領基準が合っている。
- □ 入れる物があるフォルダだけを、決められた名前で作った。REGISTERはある。
- □ 名前は半角英数大文字・8文字以内(拡張子3文字)で、予約語や日本語がない。
- □ INDEX_C.XMLの工事名称・番号・工期・発注者がコリンズと契約書に一致する。
- □ メディア番号(オンラインなら0)、測地系コード、境界座標の書き方が正しい。
- □ チェックシステムのエラーを直し、最終出力を開いて中身を確認した。
公式資料の入手先
- 工事完成図書の電子納品等要領(令和8年2月・本編/解説/改定ポイント):https://www.cals-ed.go.jp/cri_point/
- 電子納品等運用ガイドライン【土木工事編】(令和8年2月、2026年5月1日 正誤訂正版):https://www.cals-ed.go.jp/cri_guideline/
- DTD・XML記入例(工事完成図書等 R8.2):https://www.cals-ed.go.jp/cri_dtdxml/
- コード表(住所コード・発注者コード):https://www.cals-ed.go.jp/h2803_code/
- 電子納品チェックシステム:https://www.cals-ed.go.jp/edc_download/
全体の流れを最初から確認したい方は、電子納品のやり方|受注者が準備から提出まで進める7ステップからどうぞ。
公式資料を自分の言葉で整理した解説です。要領の全文・正誤表と案件の特記仕様書を併せて確認してください。PDFやソフト本体は当サイトで再配布していません。
