オンライン電子納品とは
情報共有システムを利用したオンライン(インターネット)による納品
これまでの電子データ納品は、CD-R や DVD-R 等の電子媒体での格納が慣例となっていました。しかしオンライン電子納品ではインターネットを介して納品するため、時間や費用の削減、業務効率化が期待されています。
受注者側のメリット:CD-Rの焼き付けや、ラベルの作成、郵送や納品に掛かっていた時間や費用の削減
発注者のメリット:チェック作業の軽減、自動登録による電子成果品の確実な納品が可能
オンライン電子納品システム概要
「オンライン電子納品」とは情報共有システム上の電子成果品をインターネットを介して
納品することを言い、オンライン電子納品システムは、情報共有システムと電子納品・保管
管理システムとそれらを中継する仮登録サーバで構成される。
オンライン電子納品の対象
工事:原則全工事を対象
業務:当面対象外
オンライン電子納品の流れ
各段階の作業手順
成果品データ取りまとめ(受注者)
電子納品要領に基づき、電子納品作成支援ツールを利用するなどし、管理ファイルと各フォルダに電子納品成果としてデータを整理する。
管理ファイルとフォルダ構成例
土木工事
(電気通信設備、機械設備については各電子納品運用ガイドライン参照)
(注 1)令和 2 年 3 月版以前の電子納品要領準拠でオンライン電子納品の成果データを作
成する場合は、工事管理ファイルのメディア番号、メディア総枚数は 1 とする。
(注 2)MEET フォルダは情報共有システムの統合機能により、電子納品成果として整理
するものとする。
INDEX_C.XML
INDE_C07.DTD(注 1)
(INDE_C06.DTD)
・DRAWINGF
・REGISTER
・BORING
・ICON
・OTHRS
・PLAN
・MEET(注 2)
電子納品チェック(受注者)
上記で整理した電子納品成果データに対し
- 国土交通省 「電子納品に関する要領・基準」の Web サイトで公開されている電子納品チェックシステムを実行、エラーがないことを確認
- チェック結果を印刷し、記載内容に誤りがないことを確認し担当者欄の記入および受注者チェック欄のチェックを行い、スキャンするなどして pdf ファイル化する【ファイル名は「chkres.pdf」とする】
アップロードファイルの用意(受注者)
整理した電子納品成果データと、作成した「chkres.pdf」を、利用する情報共有システムが指定する形式で整理する。(圧縮ファイルにするか、非圧縮のままでよいかは、利用する情報共有システムによる。)
情報共有システムに登録(受注者)
用意したデータを情報共有システムに登録(アップロード)する。
(操作は利用する情報共有システムによる。)
保管管理システム登録承認依頼(受注者)
情報共有システムへデータを登録(アップロード)したら発注者への登録承認依頼操作を行う。
電子納品・保管管理システムへの登録承認依頼が発注者へ通知される。
(操作は利用する情報共有システムによる。)
登録承認依頼通知受領(発注者)
受注者が、発注者への登録承認依頼操作を行うと、電子メール等でその旨通知される。
(通知方法は利用する情報共有システムによる。)
登録承認確認(発注者)
発注者は、登録承認依頼通知を受領後、内容に問題がないか、チェック結果に問題はなかったか確認する。
(操作は利用する情報共有システムによる。)
登録承認(発注者:<主任監督員>)
発注者は、登録内容、チェック結果に問題がないことが確認できたら、登録承認操作を行う。
(操作は利用する情報共有システムによる。)
登録承認通知受領(受注者)
発注者が登録内容やチェック結果を確認し、登録承認操作を行うと、電子メール等でその旨通知される。
(通知方法は利用する情報共有システムによる。)
保管管理システムに登録(受注者:<現場代理人>)
受注者は、3.9 登録承認通知を受領後、納品データの電子納品・保管管理システムへの登録操作を行う。
(操作は利用する情報共有システムによる。)
登録手続き完了通知受領(受注者、発注者)
受注者が、3.10 で電子納品・保管管理システムへの登録操作を行うと、受注者、発注者ともに電子メール等で登録手続きが完了した旨通知される。
受注者はこの通知を受領することで、電子納品が完了したことになる。
(通知方法は利用する情報共有システムによる。)
完成検査(受注者、発注者)
受注者が情報共有システムに登録したデータを用いて完成検査を行う。
検査会場において、情報共有システム上から直接データを閲覧可能な場合は、オンラインでの検査を可能とする。オンラインでの検査が実施できない場合は、オフラインとし、電子検査用のパソコンへ保存したうえで完成検査を実施する。
受注者は、完成検査において、発注者(検査官)へ電子納品がオンラインによることを説明する。
検査合格の場合:受注者のオンライン電子納品に係る作業は終了する。このあと、情報共有システムから電子納品・保管管理システムへ順次データが関係システムにより自動転送されるが、電子納品・保管管理システムへ転送が終了するまでは、情報共有システムはその責によりデータを保持するものとする。
検査において修正指示がある場合:受注者はデータ修正を行い、成果品データ取りまとめ へ戻る。発注者はその時点のデータをダウンロードし、電子媒体等に格納し保存する。
なお、電子納品保管管理システム側へ同じ工事番号のデータの 2 重登録は認められないため、修正後の再登録にあたっては、オンライン電子納品システム管理者側で消去処理を行う。受注者は再登録する旨、情報共有システムベンダへ通知する。
納品物について
・電子成果品:オンライン電子納品により、媒体不要
ただし、情報共有システムの制限や通信回線の事情等でオンライン電子納品を実施できないことが判明した場合、受発注者協議のうえ、電子媒体に格納して納品する。
・写真:電子媒体に格納し提出。
・工事完成図、台帳の紙出力しての納品は不要。
情報共有システム側の処理について
転送するデータについて
電子納品成果のデータは PRODUCT フォルダ(フォルダ名固定)下に格納し、チェックシステムによる結果ファイル chkres.pdf(ファイル名固定)を同階層に置き、ZIP ファイルに圧縮したものとする。
なお、受注者から情報共有システムへのアップロード方法は、各システムの任意とする。
工事管理ファイルについて
MEET フォルダの統合において、受注者がアップロードした INDEX_C.XML に対して、MEET フォルダに関する情報を追記することを基本とする。