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V-FIELD 線形コマンド 入門編

1 はじめに

V-FIELDの線形コマンドの操作方法を説明しています。
片押し・要素・IP など多くの入力表現により、線形の入力が行えます。

本システムは、線形検討が可能なほか、作成した線形はV-LINER、V-CROSS、V-FIELD道路工事完成図
版、V-PLANNER、V-ROAD、V-ROAD/M、V-BRIDGEで利用できます。
また、XMLデータへの入出力等が可能です。

2 地形図の準備

①線形を作成するための準備をします。V-FIELD インストールフォルダ内の Sample フォルダにある「線形-練習.bfo」ファイルを開いてください。

②スケールを「1/500」にあわせます。

3 道路中心線を作図する前に

①『線形-ツール-オプション』コマンドを起動し、道路中心線を作図する前に、道路中心線の作図条件を設定します。


②「オプション」ダイアログが表示されます。

各要素の作図レイヤ、色、線種、線幅等の設定は「描画」タブで行います。

道路中心線を作図すると、測点、主要点引出線が自動で作図されます。自動作図の有無、作図内
容の変更は「測点」、「主要点引出線」タブで行えます。必要に応じて設定を変更してください。

今回は初期値のまま利用しますので、そのまま「オプション」ダイアログの「OK」ボタンを選択します。

4 道路中心線を IP 法で作図します(CAD 操作編)

①テキストで使用する図面には、IP 点の位置に×マークをあらかじめ作図してあります。

②『線形-作図-曲線-IP[カード]』コマンドを起動し、IP 法で道路中心線を作図します。

③「曲線情報」ダイアログで曲線名称に「川田道路 1」と入力し、「設計規格」ボタンを選択します。

Point:曲線の名称は線形計算書に表示されます。

④「設計規格」ダイアログで設計規格を設定し「OK」ボタンを選択します。

Point:設定した設計規格は国土交通省が策定した「道路中心線線形データ交換標準(案)基本
道路中心線形編」の XML ファイルを作成する際に必要となります。

⑤「曲線情報」ダイアログで、道路中心線の開始測点を設定します。
指定位置に「0」、測点に「24」、プラス長に「10」と入力し、「OK」ボタンを選択します。

Point:1 行目には指定位置と開始測点、2 行目以降にはブレーキを設定します。
今回の条件では道路中心線の開始始点が「No.24+10」となります。

⑥図面左を拡大表示し、一番左端にある IP 点(×マーク)を指示します。

⑦続けて残り 4 点の IP 点の位置(×マーク)を指示し、右ボタンで確定します。

⑧「IP 情報」ダイアログで IP-1 を「基本型」に設定し、IP 要素を入力します。
IP 要素の入力が終了したら、「変更」ボタンを選択して設定内容を反映させます。


⑨入力した値が図面に反映されます。


⑩「次 IP へ」ボタンを選択して IP-2 を表示します。
 IP-2 を単カーブに設定し、IP 要素を入力します。
 IP 要素の入力が終了したら、「変更」ボタンを選択して設定内容を反映させます。

 Point:単カーブの場合は、モードで基本型を選択し、A1 と A2 に「0」を入力します。

⑪「次 IP へ」ボタンを選択して IP-3 を表示します。
 IP-3 を「基本型」に設定し、IP 要素を入力します。
 IP 要素の入力が終了したら、「変更」ボタンを選択して設定内容を反映させ、「終了」ボタンを選択します。


⑫「曲線情報」ダイアログが表示されますので「キャンセル」ボタンで終了します。


Point:「OK」ボタンを選択すると別の道路中心線の作図が行えます。

⑬中心線が作図されました。

5 道路中心線を IP 法で作図します(数値入力編)

①『線形-作図-曲線-IP[表]』コマンドを起動し、IP 座標の数値入力により道路中心線を作図します。

②「曲線情報」ダイアログで曲線名称に「川田道路 2」と入力し、「設計規格」ボタンを選択します。

Point:曲線の名称は線形計算書に表示されます。


③「設計規格」ダイアログで設計規格を設定し「OK」ボタンを選択します。

Point:設定した設計規格は国土交通省が策定した「道路中心線線形データ交換標準(案)基本
道路中心線形編」の XML ファイルを作成する際に必要となります。

④「曲線情報」ダイアログが表示されたら「OK」ボタンを選択します。

⑤「IP 入力」ダイアログに、道路中心線の情報を入力し、「試行」ボタンを選択します。


Point:「試行」ボタンは道路中心線を確認するために利用します。確認が不要な場合は選択しなくて
もかまいません。

⑥入力した条件が図面に反映されます。

⑦「OK」ボタンで入力内容を確定します。

⑧「曲線情報」ダイアログが表示されますので「キャンセル」ボタンで終了します。


Point:「OK」ボタンを選択すると別の道路中心線の作図が行えます。

⑨中心線が作図されました。

6 道路中心線を要素法で作図します(数値入力)

①『線形-作図-曲線-要素[表]』コマンドを起動し、要素の始終点座標入力により道路中心線を作
図します。

②「曲線情報」ダイアログで曲線名称に「川田道路 3」と入力し、「設計規格」ボタンを選択します。

Point:曲線の名称は線形計算書に表示されます。

③「設計規格」ダイアログで設計規格を設定し「OK」ボタンを選択します。

Point:設定した設計規格は国土交通省が策定した「道路中心線線形データ交換標準(案)基本
道路中心線形編」の XML ファイルを作成する際に必要となります。

④「曲線情報」ダイアログが表示されます。今から作図する道路中心線は複合円ですので、「複合円を
1IP で作図する
」のチェックを ON に設定して、「OK」ボタンを選択します。

⑤「要素入力」ダイアログに、線形情報を入力し、「試行」ボタンを選択します。


Point:「試行」ボタンは道路中心線を確認するために利用します。確認が不要な場合は選択しなくて
もかまいません。

⑥入力した値が図面に反映されます。


⑦「OK」ボタンで入力内容を確定します。


⑧「曲線情報」ダイアログが表示されますので「キャンセル」ボタンで終了します。


Point:「OK」ボタンを選択すると別の道路中心線の作図が行えます。

⑨中心線が作図されました。

7 IP を編集するには?

①『線形-編集-変更』コマンドを起動し、IP を編集します。

②編集を行う道路中心線を選択します。

③「曲線入力タイプ選択」ダイアログで、曲線入力タイプを選択します。
 今回は「IP[カード]」を選択し「OK」ボタンを選択します。

④「曲線情報」ダイアログで「OK」ボタンを選択します。


⑤「IP 情報」ダイアログで、「前 IP へ」ボタン(または「次 IP へ」ボタン)を選択して「IP-2」を「基本型」に設定し、IP 要素を変更します。
 IP 要素の変更が終了したら、「変更」ボタンを選択して設定内容を反映させ、「終了」ボタンを選択します。


⑥道路中心線が再作図されます。

Point:道路中心線を変更すると、測点、主要点引出線も一緒に再作図されます。

8 道路中心線の削除

①『線形-編集-削除-要素』コマンドを起動し、道路中心線を削除します。

②「川田道路 2」と「川田道路 3」を選択し、右ボタンで確定します。


③道路中心線が削除されます。


Point:道路中心線を削除すると、測点、主要点引出線も一緒に削除されます。

9 幅員線を作図します

①『線形-作図-曲線-拡幅線[表]』コマンドを起動し、幅員線を作図します。

②まず、左側幅員線 L2 を作図します。


③「曲線情報」ダイアログで、曲線名称に「L2」と入力し、「OK」ボタンを選択します。


④幅員を作図する道路中心線を選択します。


⑤「幅員線」ダイアログが表示されます。幅員線 L2 は始点から終点まで道路中心線に平行ですので、2
行目にカーソルを合わせて<Ctrl>+<Delete>キーで、始点と終点以外の行を削除します。


⑥幅員に「3.5」と入力し、「試行」ボタンを選択します。

Point:左側幅員は正の値、右側幅員は負の値を入力します。

⑦入力した条件が図面に反映されます。


⑧「OK」ボタンを選択します。


⑨続けて左側幅員線 L1 を作図します。


⑩「曲線情報」ダイアログで、曲線名称に「L1」と入力し、「OK」ボタンを選択します。


⑪幅員を作図する道路中心線を選択します。


⑫「幅員線」ダイアログが表示されます。幅員線 L1 は始点から終点まで道路中心線に平行ですので、2
行目にカーソルを合わせて<Ctrl>+<Delete>キーで、始点と終点以外の行を削除します。


⑬幅員に「6」と入力し、「試行」ボタンを選択します。


Point:左側幅員は正の値、右側幅員は負の値を入力します。

⑭入力した条件が図面に反映されます。


⑮「OK」ボタンを選択します。


⑯続けて右側幅員線 R2 を作図します。


⑰「曲線情報」ダイアログで、曲線名称に「R2」と入力し、「OK」ボタンを選択します。


⑱幅員を作図する道路中心線を選択します。


⑲「幅員線」ダイアログが表示されます。

 右側幅員線を入力し、「試行」ボタンを選択します。

Point:左側幅員は正の値、右側幅員は負の値を入力します。

⑳入力した条件が図面に反映されます。


㉑「OK」ボタンを選択します。


㉒続けて右側幅員線 R1 を作図します。


㉓「曲線情報」ダイアログで、曲線名称に「R1」と入力し、「OK」ボタンを選択します。


㉔幅員を作図する道路中心線を選択します。


㉕「幅員線」ダイアログが表示されます。

 右側幅員線を入力し、「試行」ボタンを選択します。

Point:左側幅員は正の値、右側幅員は負の値を入力します。

㉖入力した条件が図面に反映されます。


㉗「OK」ボタンを選択します。


㉘「曲線情報」ダイアログが表示されますので「キャンセル」ボタンで終了します。

㉙幅員線が作図されました。

10 幅員線を切断します

①サンプル図面には、あらかじめ取り付け道路を作図してあります。(No.50 付近)
 幅員線の隅切りの方法を説明します。


②『線形-編集-削除-属性』コマンドを起動し、専用 CAD 属性を削除します。

③No.50 付近を拡大表示します。
 左側 3.5m の車道と、2.5m の歩道を選択し、右ボタンでを選択します。

Point:専用 CAD 属性を削除することにより、汎用コマンドでの編集が可能になりますが、専用 CAD での編集はできなくなりますのでご注意ください。

④『変形-切断-位置』コマンドを起動し、幅員線を切断し、『編集-消去』コマンドで不要な幅員線を消去します。

11 IP 表を作図します

①『線形-作図-表-IP 点』コマンドを起動し、IP 表を作図します。

②道路中心線を選択します。

IP-1 を選択します。

④図面の空いている箇所に配置位置を指示し、右ボタンで確定します。


⑤IP 点表が作図されます。


⑥同様の手順で IP-2、IP-3 の IP 点表を作図します。

12 主要点一覧表を作図します

①『線形―作図-表-主要点一覧表』コマンドを起動し、主要点一覧表を作図します。

②道路中心線を選択します。

③「一覧表出力項目」ダイアログで、そのまま「OK」ボタンを選択します。


④図面の空いている箇所に配置位置を指示し、右ボタンで確定します。

⑤主要点一覧表が作図されます。

13 計算書を出力します

①『線形-計算-計算書作成』コマンドを起動し、線形計算書を出力します。

②主要点と、IP 点の計算書の出力を行います。
 「計算書出力」ダイアログが表示されますので、計算書タイトルに「線形計算書」と入力します。
 計算書出力項目タブの中から「主要点」タブを開き、「計算書出力を行う」のチェックを ON にして、「曲線番号で指定」の中から「川田道路 1」を選択します。

③次に、計算書出力項目タブの中から「IP 点」タブを開き、「計算書出力を行う」のチェックを ON にして、「曲線番号で指定」の中から「川田道路 1」を選択し、「計算書出力」ボタンを選択します。

④「計算書を出力してもよろしいですか?」というメッセージが表示されますので「はい」を選択します。

⑤「名前を付けて保存」ダイアログで、保存場所を設定し、ファイル名に「線形計算書」と入力して「保存」ボタンを選択します。

⑥出力した計算書が自動で立ち上がります。

14 旗上げ工種を登録します

①『線形-ツール-工種登録』コマンドを起動し、構造物旗上げを行う際に使用する工種タイプの登録を行います。

②「工種登録」ダイアログで、「TYPE1」タブ内の 2 行目にカーソルを合わせてダブルクリックします。

③「文字列編集」ダイアログが表示されますので、工種に「側溝 300×300」と入力します。

④文字列 A には工種名と取得長さを表示させます。

 文字列 A にカーソルを合わせ、「工種名[$K]」ボタンを選択し、キーボードからスペース L=を入力します。さらに、「取得長さ[$L]」ボタンを選択して、$K L=$L となっていることを確認し、「OK」ボタンを選択します。

⑤「工種登録」ダイアログは「OK」ボタンで閉じます。

15 構造物旗上げを作図します

①『線形-作図-構造物旗上げ-TYPE1(構造物)』コマンドを起動し、構造物旗上げを作図します。

②旗上げ基準となる道路中心線を選択します。

③左側側溝に構造物旗上げを作図しますので、画面右側に表示されている「フィルタパネル」から「連続要素」を選択し、左側幅員を選択して右ボタンを選択します。

④「TYPE1(構造物)工種選択」ダイアログで、工種選択を「側溝 300×300」、左右別計上を「」、基準から 1 段目までの高さ「100」を設定し、「OK」ボタンを選択します。

⑤旗上げ始点位置を選択します。

⑥旗上げ終点位置を選択します。

⑦旗上げ高さ位置を指示します。

⑧「TYPE1(構造物)工種選択」ダイアログが表示されますので、「キャンセル」ボタンを選択します。

⑨先ほどと同様の手順で、画面右側に表示されている「フィルタパネル」から「連続要素」を選択し、左側幅員を選択して右ボタンを選択します。

⑩「TYPE1(構造物)工種選択」ダイアログで、工種選択を「側溝 300×300」、左右別計上を「」、基準から 1 段目までの高さを「100」に設定し、「OK」ボタンを選択します。

⑪旗上げ始点位置を選択します。

⑫旗上げ終点位置を選択します。

⑬旗上げ高さ位置を指示します。

⑭「TYPE1(構造物)工種選択」ダイアログは「キャンセル」ボタンを選択します。

⑮構造物旗上げが作図されます。

⑯『線形-作図-構造物旗上げ-TYPE1(構造物)』コマンドは、<Esc>キーで終了します。

16 オプション

オプションとして、「道路中心線形データ交換標準(案)基本道路中心線形 Ver1.1」または「道路中
心線形データ交換標準(案)基本道路中心線形 Ver1.0」で規定された XML データの入出力、VROAD、V-ROAD/M および縦横断オプションで利用可能な線形データ(iplane.dat)の出力方法について説明します。

17 XML データを出力します

①『線形-ツール-線形一括出力(XML)』コマンドを起動し、「道路中心線形データ交換標準(案)
基本道路中心線形 Ver1.1」または「道路中心線形データ交換標準(案)基本道路中心線形Ver1.0」で規定された XML データを出力します。

②道路中心線を選択して右ボタンを選択します。

Point:複数の線形を「道路中心線形データ交換標準(案)基本道路中心線形 Ver1.1」または「道
路中心線形データ交換標準(案)基本道路中心線形 Ver1.0」で規定された XML 形式で
保存することができます。

③「XML 出力設定」ダイアログで出力設定を行い、「OK」ボタンを選択します。

④「名前を付けて保存」ダイアログで、保存場所を設定し、「保存」ボタンを選択します。



⑤XML データが出力されます。

18 XML データを読込みます

①「道路中心線形データ交換標準(案)基本道路中心線形 Ver1.1」または「道路中心線形データ交
換標準(案)基本道路中心線形 Ver1.0」で規定された XML データを読み込みます。

②V-FIELD インストールフォルダ内の Sample フォルダにある「xml_inport.bfo」ファイルを開いてください。

③『線形-ツール-線形一括入力(XML)』コマンドを起動します。

④「ファイルを開く」ダイアログで、V-FIELD インストールフォルダ内の Sample フォルダにある「入門編サンプル.XML」ファイルを選択し、「開く」ボタンを選択します。


⑤図面に道路中心線が読み込まれます。

⑥『線形-編集-変更』コマンドを起動します。

⑦道路中心線を選択します。

⑧「線形入力」ダイアログが表示されます。
平面線形、設計規格、縦断線形、横断勾配データが読み込まれたことがわかります。

19 線形データを出力します

①『線形-ツール-線形出力』マンドを起動し、道路中心線を V-ROAD の線形データファイル
(iplane.dat)に出力します。

②道路中心線を選択します。

③「名前を付けて保存」ダイアログで、保存先を指定し、「保存」ボタンを選択します。

Point:出力した線形データは、V-ROAD、V-ROAD/M、縦横断オプション等で利用することができます。

20 さいごに

V-FIELDの一部の機能のみをご紹介しています。各機能の詳細につきましては、「V-FIELDコマンドリファレンス」をご覧ください。

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