ポインティング デバイス
概要 – ポインティング デバイスのボタン
最初の 10 個のボタンは自動的に割り当てられていますが、ボタン 1 (クリック ボタン)以外は、割り当てを変更できます。
2 つのボタンがあるマウスでは、左ボタンがクリック ボタンとなり、次の操作に使用されます。
- 位置を指定する。
- メニュー オプションや、ダイアログ ボックスのボタンおよびフィールドを選択する。
マウスの右ボタンの動作は状況に依存しており、次の操作に使用されます。
- 実行中のコマンドを終了する。
- ショートカット メニューを表示する。
ホイール マウス
ホイール マウスには、ボタンとボタンの間に小さなホイールがあります。左と右のボタンの動作は、標準マウスと同じです。ホイールは指定した値だけ回転させることができます。ホイールを使用すると、コマンドを使用しなくても、図面をズームしたり、画面移動することができます。
次の表に、このプログラムでサポートされているホイール マウスの動作の一覧を示します。
操作内容 | 操作方法 |
---|---|
拡大ズーム/縮小ズーム | ホイールを前に回転させると拡大ズームし、後ろに回転させると縮小ズームします。 |
オブジェクト範囲にズーム | ホイール ボタンをダブルクリックします。 |
画面移動 | ホイール ボタンを押しながら、マウスをドラッグします。 |
画面移動(ジョイスティック) | [Ctrl]とホイール ボタンを押しながら、マウスをドラッグします。 |
オブジェクト スナップ メニューを表示する。 | システム変数 MBUTTONPAN を 0(ゼロ)に設定し、ホイール ボタンをクリックします。 |
ディジタイジング タブレット
ディジタイジング タブレットのパックまたはスタイラスをポインティング デバイスとして使用したり、紙の図面をファイルにトレースすることができます。
ディジタイジング タブレット(ディジタイザ)は、紙の図面を図面ファイルにトレースしたり、ディジタイジング タブレット シートのコマンドを選択するのに使用できる周辺装置です。また、Wintab ドライバを使用することで、タブレット ポインタをマウスの代わりにシステム ポインタとして使用して、メニュー項目や図面オブジェクトを選択したり、オペレーティング システムと対話することができます。このように、タブレット ポインタは「パック」や「スタイラス」として使用できます。
ディジタイジング タブレットの設定は最初に行っておく必要があります。そうすれば、必要に応じて位置合わせできます。
- タブレットを「設定」すると、タブレット表面の各部分が、メニュー領域や画面ポインティング領域として指定されます。
- タブレットを「位置合わせ」すると、タブレットを使用して、ジオメトリを既存の紙の図面や写真から図面にトレースすることができます。
タブレットを位置合わせしないでシステム ポインタとして使用する場合(タブレット モード オフ)と、位置合わせして図面のディジタイズに使用する場合(タブレット モード オン)の切り替えは簡単に行うことができます。ステータス バーの[タブレット]ボタンをクリックします。スクリーン ポインティング領域を指定した場合は、ステータス バーに[浮動]ボタンが表示され、スクリーン ポインティング領域のオン/オフを切り替えることができます。
プロッタとプリンタの使用
いろいろなタイプのプロッタ/プリンタを使用して、図面のハードコピー出力を生成することができます。また、いろいろな形式を使用してファイルに出力することもできます。
サポートされているプロッタ
HDI(Heidi ® Device Interface)ドライバは、ハードコピー デバイスと通信するために使用されます。これらのドライバは、ファイル形式ドライバ、HDI 非システム ドライバ、HDI システム プリンタ ドライバの 3 種類に分類されます。
HDI ドライバは、オペレーティング システム(OS)でセットアップできない旧式のデバイスに対して使用してください。AutoCAD では、非システム プリンタではなく、システム プリンタとして、OS で環境設定できる新しいドライバを使用してください。
ご使用のプロッタと AutoCAD との互換性を確認してください。
注: 印刷上の問題を避けるために、ドライバを定期的にアップグレードすることをお勧めします。
プロッタとプリンタのセットアップ
それぞれのプロッタ環境設定には、デバイス ドライバやモデルなどの情報、デバイスの接続先出力ポート、その他のデバイス固有の設定が保存されています。
AutoCAD では、Windows で使用できるように設定されたプリンタやプロッタのリストが、[印刷]および[ページ設定]の各ダイアログ ボックスに表示されます。AutoCAD の既定が Windows の値と異なる場合を除き、システム プリンタ ドライバを使用しているデバイスを設定する必要はありません。
注: 非システム デバイスは「プロッタ」、Windows システム デバイスは「プリンタ」と呼ばれます。
AutoCAD でサポートされているプロッタが Windows ではサポートされていない場合、HDI 非システム プリンタ ドライバの 1 つを使用することができます。また、非システム ドライバを使用して、PostScript ファイル、ラスター ファイル、Design Web Format (DWF)ファイル、Portable Document Format (PDF)ファイルを作成することも可能です。
ローカルの非システム プロッタ、ネットワークの非システム プロッタ、既定以外に設定した Windows システム プリンタは、環境設定をしなければなりません。用紙サイズだけを変更する場合、システム プリンタの設定を行う必要はありません。
AutoCAD では、用紙および印刷デバイスに関する情報はプロッタ環境設定(PC3)ファイルに保存されます。プロッタ環境設定は配布可能で、同じドライバ、モデル、ドライバ バージョンを使用している限り、事業所やプロジェクトで共有することができます。また、Windows システム プリンタのプロッタ環境設定を共有する場合は、Windows のバージョンも同じである必要があります。プロッタの位置合わせを行う場合、位置合わせ情報はプロッタ モデル パラメータ(PMP)ファイルに保存されます。このファイルは、位置合わせされたプロッタ用に作成された PC3 ファイルにアタッチすることができます。
AutoCAD に複数のデバイスを設定したり、1 つのデバイスに複数の環境設定を保存することができます。それぞれのプロッタ環境設定には、デバイス ドライバやモデルなどの情報、デバイスの接続先出力ポート、その他のデバイス固有の設定が保存されています。PC3 ファイルを修正して、1 台のプロッタに対して、異なる出力オプションが設定された複数の PC3 ファイルを作成することができます。PC3 ファイルを修正すると、[印刷]ダイアログボックスのプロッタ環境設定名のリストから使用できるようになります。
PC3 ファイルを作成せずに、Windows システム プリンタの既定の設定を変更する方法は多数あります。たとえば、コントロール パネルで、システム全体のプロパティを変更できます。さらに、[印刷]ダイアログ ボックスで[プロパティ]ボタンをクリックし、プロパティを保存せずに印刷することも可能です。
注: ドライバをアップグレードした場合は、既存の PC3 ファイルを使用してみてください。機能しない場合は、新しい PC3 ファイルを作成する必要があります。多くの場合には、既存の PC3 ファイルの設定の一部を、新しいドライバで作成した PC3 ファイルにコピーして貼り付けることができます。
プロッタ環境設定エディタの使用
環境設定されたプロッタ(PC3)ファイルは、[プロッタ環境設定エディタ]を使用して編集することができます。
[プロッタ環境設定エディタ]は、プロッタのポート接続および出力設定を変更するためのオプションを提供します。 オプションには、用紙、グラフィックス、物理的ペンの設定、カスタム プロパティ、初期化文字列、位置合わせ、ユーザ定義用紙サイズが含まれています。これらのオプションは、PC3 ファイルから他の PC3 ファイルへドラッグ アンド ドロップすることができます。
注: 1 つのリーフをドラッグ アンド ドロップすると、ブランチ全体がリーフとともにコピーされます。Windows システム ドライバからドラッグすると、ほとんどの場合は、カスタム ブランチもコピーされます。非システム ドライバでは、カスタム リーフは明示的に選択した場合にのみコピーされます。
[プロッタ環境設定エディタ]には 3 つのタブがあります。[一般]タブには、プロッタの設定に関する基本的な情報が含まれています。[ポート]タブには、印刷デバイスとコンピュータ間の通信に関する情報が含まれています。[デバイスとドキュメントの設定]タブには印刷オプションが含まれています。印刷デバイスによっては、[デバイスとドキュメントの設定]タブでさらに他のオプションが使用できる場合があります。たとえば、非システム ペン プロッタを設定するときは、ペンの物理的特徴を変更できます。
非システム プロッタとシステム プロッタの両方の、プロッタ環境設定ファイルを編集できます。また、PC3 ファイルを作成せずに、Windows システム プリンタの既定の設定を変更することもできます。たとえば、Windows のコントロール パネルで、システム全体のプロパティを変更できます。さらに、[印刷]ダイアログ ボックスで[プロパティ]ボタンをクリックし、プロパティを保存せずに印刷することも可能です。
プロッタ環境設定エディタを起動するには
- ファイル エクスプローラ で PC3 ファイルをダブルクリックするか、PC3 ファイルを右クリックし、[開く]を選択します(既定では、PC3 ファイルはユーザー プロファイルのフォルダに保存されています)。
- リボンで、[ホーム]タブ
[出力]パネル [印刷]をクリックします。[印刷]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]からデバイスを選択して[プロパティ]をクリックします。 - アプリケーション メニュー
で、[印刷]を選択します。[印刷]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]からデバイスを選択して[プロパティ]をクリックします。 - アプリケーション メニュー
で、[印刷] [ページ設定]を選択します。[ページ設定管理]で現在のページ設定を選択し、[修正]をクリックします。[ページ設定]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]からデバイスを選択して[プロパティ]をクリックします。
PC3 ファイルを新しいファイル名で保存するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - [Autodesk プロッタ管理]で、使用する PC3 ファイルをダブルクリックして開きます。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- [名前を付けて保存]をクリックします。
- [名前を付けて保存]ダイアログ ボックスに、PC3 ファイルの新しいファイル名を入力します。
- [保存]をクリックします。
一般的な PC3 ファイル情報の変更
[プロッタ環境設定エディタ]の[一般]タブには、PC3 ファイルに関する基本情報が含まれます。[説明]領域に情報を追加、変更できます。
タブの残りの領域は読み取り専用です。[一般]タブには次の情報が含まれています。
- プロッタ環境設定ファイル名
- プロッタについてのユーザが追加した説明またはその他の情報
- プロッタ ドライバのタイプ(システムまたは非システム)、名前、モデル、保存場所
- HDI ドライバ ファイルのバージョン番号(AutoCAD 専用のドライバ ファイル)
- ネットワーク サーバの UNC 名(プロッタがネットワーク サーバに接続されているとき)、入力/出力ポート(プロッタがローカルに接続されているとき)、システム プリンタの名前(プロッタがシステム プリンタのとき)
- PMP ファイル名と場所(プロッタ モデル パラメータ(PMP)ファイルが PC3 ファイルに関連付けられているとき)
PC3 ファイルの説明を追加、変更するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - 設定を変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[一般]タブを選択します。
- カーソルを[説明]領域に移動します。
- 説明を追加するか、PC3 ファイルの既存の説明を変更します。
PC3 ファイルのデバイスとドキュメントの設定のコントロール
[プロッタ環境設定エディタ]の[デバイスとドキュメントの設定]タブを使用して、プロッタ環境設定(PC3)ファイルの多くの設定を変更することができます。
注: このツリーに表示されるのは、現在の印刷デバイスで使用できる設定項目だけです。また、[カスタム プロパティ]で設定されているデバイス固有のプロパティや、デバイスがサポートしていない機能のプロパティは変更できません。
用紙の設定(非システム プロッタのみ)
設定中のプロッタでサポートされている機能に応じて、用紙の供給元や用紙の種類、サイズを変更することができます。
片面印刷するか、両面印刷するかを指定することができます。使用しているプリンタで、切断、丁合、ステープルがサポートされている場合、[用紙供給先]領域で必要な項目を選択することができます。Windows のシステム プリンタで用紙設定を行う場合は、[カスタム プロパティ]オプションを使用する必要があります。
用紙を設定するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - 用紙設定を変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- [用紙]をダブルクリックして、用紙の設定を表示します。
- 次のいずれかの操作を行います。
- [供給元とサイズ]を選択します。[用紙の供給元とサイズ]領域の[供給元]リストから用紙の供給元を選択します。必要に応じて、[幅]リストからロール紙の幅や、[トレイの種類]リストからトレイを選択します。[サイズ]領域で、使用する用紙のサイズを選択します。プリンタに適切な用紙供給元を自動的に選択させる場合は、[自動モード]を選択します。
- 用紙の種類を選択します。[用紙の種類]領域で、使用可能な用紙の種類を 1 つ選択します。
- [両面印刷]を選択します。[両面印刷]領域で、[短辺を綴じる]または[長辺を綴じる]を選択します。使用しているプロッタによっては、この設定ができない場合もあります。
- [用紙供給先]を選択します。[用紙供給先]領域で、たとえば、[切断]などの指定可能なオプションを 1 つ選択します。使用しているプロッタによっては、この設定ができない場合もあります。
- 完了したら、[OK]をクリックします。
物理的ペンの設定の指定(ペン プロッタのみ)
ペン プロッタのペンのコントロールは、[プロッタ環境設定エディタ]にある[物理的ペンの設定]で行います。
1 台のペン プロッタでのペンの交換、ペン幅による領域塗り潰し補正、ペンの最適化の設定の機能が、設定中のプロッタでサポートされている場合には、指定することができます。[デバイスとドキュメントの設定]タブの下の部分には、プロッタの各ペンの色、幅、速度を示す表が表示されます。
注: 物理的ペンの情報を自動的に検出することはできません。 プロッタの物理的ペンの情報は、[ペンの物理的特徴]オプションで指定する必要があります。
印刷スタイル テーブルを使用しないときでも、ペン設定を必ず指定してください。印刷スタイル テーブルを作成しないときは、ここで指定したペンの色と幅の情報を基に、AutoCAD が自動的にペンを割り当てます。AutoCAD は、オブジェクトに割り当てられた色に最も近い色のペンを使用します。該当するペンが複数存在する場合、最も近い幅を持つペンが使用されます。最も近い色のペンの幅がオブジェクトの幅より細いときは、ペンを複数回往復させることでオブジェクトを描画します。印刷スタイル テーブルを使用する場合は、各印刷スタイルに物理的ペンの番号を割り当てることができます。
ペンを設定するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - ペン設定を変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- [物理的ペンの設定]をダブルクリックし、ペンの設定を表示します。
- [ペンの設定]を選択します。[ペンの設定]で、次の操作のいずれかを実行します。
- 1 台のペン プロッタで印刷するときに、複数のペンを使用するときは、[ペン交換のプロンプト]を選択します。
- できるだけ正確に塗り潰し領域および幅の広いポリラインを印刷するには、[領域塗り潰し補正]を選択します。半分のペン幅でペンが動きます。
- [ペン最適化のレベル]リストから使用可能な方法のいずれかを選択します。リストに表示される各最適化方法には、その前に表示されているすべての最適化方法が含まれています([最適化なし]を除く)。
- [ペンの物理的特徴]を選択します。プロッタの各ペンごとに色、速度、幅を指定します。この手順は必須です。注: [印刷スタイル テーブル エディタ]を使用して、印刷デバイスで印刷する色と幅に対応する特定の色とペン幅をオブジェクトに割り当てます。
- 完了したら、[OK]をクリックします。
グラフィックス出力の設定の指定
設定中のプロッタの機能に応じて、プロッタのカラー デプス、解像度、ディザリングを変更し、ベクトル グラフィックスをカラーとモノクロのどちらで出力するかを指定できます。
メモリが限られたプロッタでラスター イメージを印刷するときは、パフォーマンスを改善するためにいくつかのイメージ品質のトレードオフを指定できます。実装 RAM の容量変更をサポートする非システム プロッタを使用しているときは、AutoCAD にパフォーマンスを改善するための情報を指定できます。
グラフィックス設定を指定するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - ペン設定を変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- グラフィックス出力の設定を表示するには、[グラフィックス]をダブルクリックします。
- 次のいずれかの操作を行います。
- [インストールされているメモリ]を選択してプロッタで使用可能なメモリ量を入力します。
- [ベクトル グラフィックス]を選択して、カラー デプス、解像度、ディザリングを選択します。
- [ラスター グラフィックス]を選択して、出力品質とパフォーマンスのバランスを指定します。
- [TrueType 文字]を選択して、TrueType 文字を印刷する方法を選択します。
- [重ね書きコントロール] を選択して、交線を上書きするか、重ね書きするかを指定します。
- 完了したら、[OK]をクリックします。
カスタム プロパティの調整
[プロッタ環境設定エディタ]では、[デバイスとドキュメントの設定]タブのツリー表示から[カスタム プロパティ]を設定することで、設定中のプロッタ固有のプロパティを変更することができます。
プロパティの内容はプロッタによって異なります。プロッタの製造元がデバイス ドライバに[カスタム プロパティ]ダイアログ ボックスを設けていない場合、[カスタム プロパティ]オプションは使用できません。他のドライバでは、[カスタム プロパティ]オプションは使用可能な唯一のツリー表示オプションです。Windows システム プリンタの場合、各デバイスに固有のほとんどのプロパティは[カスタム プロパティ]ダイアログ ボックスで設定できます。
デバイス固有情報については、設定中のドライバの[カスタム プロパティ]ダイアログ ボックスの[ヘルプ]をクリックしてください。
カスタム プロパティを指定するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - カスタム プロパティを変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- ツリー表示で、[カスタム プロパティ]を選択します。[カスタム ダイアログにアクセス]領域から、[カスタム プロパティ]ボタンをクリックします。
- プリンタまたはプロッタのプロパティを設定します。プロパティはプロッタや製造元によって異なります。
- [OK]をクリックして、各ダイアログ ボックスを終了します。
初期化文字列の使用
ASCII 文字の初期化文字列を使用して、プロッタの印刷準備をすることができます。
サポートされていない非システム プロッタを使用してエミュレーション モードで印刷するときは、ASCII 文字の初期化文字列を使用して、プロッタの印刷の準備、デバイス固有オプションの設定、プロッタの以前の状態への復元を行うことができます。初期化文字列は上級ユーザのみ使用してください。
初期化文字列を設定するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - 初期化文字列設定を変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- ツリー表示で、[初期化文字列]を選択して、初期化文字列の設定を表示します。
- 初期化前、初期化後、終了時に必要な文字列を入力します。
- [OK]をクリックします。
プロッタの位置合わせとカスタム用紙サイズの設定
図面を正確な尺度で描画しなければならないにもかかわらず、お使いのプロッタまたはプリンタで正しく印刷できない場合にだけ位置合わせを実行してください。
プロッタの位置合わせを調整して、尺度の不一致を修正したり、非システム プロッタ用にカスタム用紙サイズを追加することができます。
位置合わせファイル
プロッタの位置合わせは省略可能です。使用しているプロッタの尺度の精度が、製造元の仕様を満たしている場合には、1 : 1 の尺度で図面を印刷すると 10 インチの直線は正確に 10 インチの長さで印刷されます。尺度の不一致を修正する必要がある場合は、プロッタの位置合わせを調整します。使用しているプロッタに位置合わせユーティリティがある場合は、プロッタ専用のユーティリティを使用し、AutoCAD の位置合わせユーティリティは使用しないでください。専用のユーティリティを使用することにより、このプロッタを使用しているすべてのアプリケーションで位置合わせが有効になります。
プロッタの位置合わせをするには、まず、テスト用長方形の寸法を指定し、この長方形を印刷します。次に、印刷した長方形の寸法を測って、この値を[プロッタの位置合わせ]ウィザードに入力します。プロッタに必要な位置合わせが AutoCAD によって計算されます。
[プロッタの位置合わせ]ウィザードを完了すると、プロッタ モデル パラメータ(PMP)ファイルが作成され、各印刷デバイスに対する位置合わせの結果が保存されます。この PMP ファイルは自動的に、位置合わせテストの実行に使用したプロッタ環境設定(PC3)ファイルにアタッチされます。
プロッタの位置合わせをすると、位置合わせ情報が保存されたプロッタ モデル パラメータ(PMP)ファイルが作成されます。PMP ファイルが編集中のプロッタ環境設定(PC3)ファイルにまだアタッチされていないときは、PMP ファイルを使用できるようにアタッチしてください。[プロッタを追加ウィザード]を使用してプロッタの位置合わせを行った場合は、PMP ファイルは既にアタッチされています。[位置合わせとユーザ定義用紙サイズ]オプションを使用して、PMP ファイルを PC3 ファイルにアタッチしたり、PC3 ファイルから PMP ファイルをアタッチ解除することができます。1 つのデバイスに複数の PC3 ファイルがある場合は、[プロッタ環境設定エディタ]を使用して、これらのファイルに同じ PMP ファイルをアタッチすることができます。PMP ファイルはプロッタ固有のファイルのため、PC3 ファイルにアタッチする PMP ファイルは 1 つだけにしてください。
注: 図面を正確な尺度で描画しなければならないにもかかわらず、お使いのプロッタまたはプリンタで正しく印刷できない場合にだけ位置合わせを実行してください。プロッタの位置合わせを行うと、ハードウェアの尺度を調整するため、そのプロッタに送られるすべての図面データの尺度が変更されます。AutoCAD の位置合わせ機能よりも、使用しているプロッタに付属している位置合わせ機能を使用することをお勧めします。
カスタム用紙サイズ
非システム プロッタでは、[追加]オプションを選択して、カスタム用紙サイズを作成したり、標準用紙サイズや非標準用紙サイズの印刷可能領域を変更することができます。[カスタム用紙サイズ]ウィザードを使用して、新しい用紙サイズを作成したり、PMP ファイルにある使用可能な用紙サイズの一覧から選択することができます。Windows のシステム プリンタで用紙の設定を調整するには、[カスタム プロパティ]オプションを使用します。
標準用紙サイズを修正することにより、プリンタの能力に合わせて印刷可能領域を調整することができます。[プロッタ環境設定エディタ]では、Windows システム プリンタ用にカスタム用紙サイズを作成することはできませんが、標準用紙サイズの印刷可能領域を修正することはできます。
プロッタを位置合わせするには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - 位置合わせするデバイスのプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- [用紙サイズ]リストで、テスト印刷用の用紙サイズを選択します。[次へ]を選択します。
- [プロッタの位置合わせ - 長方形のサイズ]ページにある[単位]リストから寸法の単位を選択します。
- [高さ]ボックスと[幅]ボックスに、テスト用長方形の寸法を入力します。[次へ]を選択します。AutoCAD は、テスト用長方形を印刷します。
- 印刷されたテスト用長方形の寸法を測ります。[プロッタの位置合わせ - 印刷結果を計測]ページにある[高さの計測結果]ボックスと[幅の計測結果]ボックスに、印刷されたテスト用長方形の実際の寸法を入力します。[次へ]を選択します。AutoCAD により、実際に印刷された寸法と、先にウィザードで指定したサイズが比較され、プロッタを正確に位置合わせするために必要な修正値が計算されます。
- [プロッタの位置合わせ - ファイル名]ページに、ファイル名を入力します。[次へ]を選択します。作成された PMP ファイルは、AutoCAD の Drv フォルダに保存されます。
- [プロッタの位置合わせ - 完了]ページで、[位置合わせを確認]ボタンをクリックします。テスト用長方形がもう一度印刷されます。寸法をもう一度計測して、位置合わせが正しいことを確認してください。
- [OK]をクリックして、[プロッタ環境設定エディタ]を閉じます。
PMP ファイルを PC3 ファイルにアタッチするには
PMP ファイルを作成すると、[プロッタの位置合わせ]ウィザードを起動した PC3 ファイルにアタッチされます。[プロッタ環境設定エディタ]を使用して、既存の PMP ファイルを別の PC3 ファイルにアタッチすることができます。
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - PMP ファイルをアタッチするプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [デバイスとドキュメントの設定]タブにある[位置合わせとユーザ定義用紙サイズ]から、[PMP ファイル名<ファイル名>]を選択します。この PC3 ファイルに PMP ファイルがアタッチされていない場合、[PMP ファイル名]設定には、アタッチされたファイルは表示されません。[アタッチ]ボタンをクリックします。
- この PC3 ファイルにアタッチする PMP ファイルを検索して、[開く]をクリックします。
- [OK]をクリックして、[プロッタ環境設定エディタ]を閉じます。[PMP ファイル名]設定が更新されます。
PMP ファイルを PC3 ファイルからアタッチ解除するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - PMP ファイルをアタッチ解除したいプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [デバイスとドキュメントの設定]タブで、[位置合わせとユーザ定義用紙サイズ]を選択してから、[PMP ファイル名<ファイル名>]を選択します。
- [アタッチ解除]ボタンをクリックします。この PC3 ファイルに PMP ファイルがアタッチされていない場合、[アタッチ解除]オプションは使用できません。
- [OK]をクリックして、[プロッタ環境設定エディタ]を閉じます。
PMP ファイルを新しいファイル名で保存するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - 保存する PMP ファイルをアタッチしているプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- [位置合わせとユーザ定義用紙サイズ]をダブルクリックして位置合わせと用紙サイズのオプションを表示します。
- [PMP ファイル]領域で、[PMP を保存]ボタンをクリックします。
- [名前を付けて保存]ダイアログ ボックスで、編集中の PC3 ファイルにアタッチされている PMP ファイルの、新しいファイル名を入力します。
- [保存]をクリックします。ツリー表示の[PMP ファイル名]オプションの横に、新しいファイル名が山括弧に挟まれて表示されます。
- [OK]をクリックして、[プロッタ環境設定エディタ]を閉じます。
新しいカスタム用紙サイズ追加するには(非システム HDI ドライバのみ)
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - 変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- [位置合わせとユーザ定義用紙サイズ]をダブルクリックして位置合わせと用紙サイズのオプションを表示します。次に、[カスタム用紙サイズ]を選択します。
- [カスタム用紙サイズ]領域で[追加]ボタンをクリックします。
- [カスタム用紙サイズ]ウィザードの[カスタム用紙サイズ - 開始]ページで[ゼロからスタート]を選択します。[次へ]を選択します。
- [カスタム用紙サイズ - 用紙境界]ページの[単位]リストから、用紙のサイズに[インチ]または[ミリメートル]のいずれかを選択します。BMP や TIFF のような、サイズがないラスター イメージを印刷する場合、印刷のサイズはインチやミリメートルではなく、ピクセルで指定します。
- [幅]リストと[高さ]リストで用紙の幅と高さを選択します。[次へ]を選択します。各プロッタには、用紙をはさむ場所とペン シャトルが伸びる距離によって決まる最大印刷可能領域があります。新しい寸法で印刷できることを確認してください。
- [カスタム用紙サイズ - 印刷可能範囲]ページにある[上]、[下]、[左]、[右]ボックスで、印刷可能領域を指定します。[次へ]を選択します。
- [カスタム用紙サイズ - 用紙サイズ名]ページで、用紙サイズの名前を入力します。[次へ]を選択します。
- [カスタム用紙サイズ - ファイル名]ページで、PMP ファイルの名前を入力します。
- [カスタム用紙サイズ - 完了]ページで、用紙の供給元が[カット紙の送り元]と[ロール紙の送り元]のいずれかを指定します。カスタム サイズを確認するには、[テスト ページを印刷]ボタンをクリックします。用紙サイズを示す十字マークと、印刷可能領域を示す長方形が印刷されます。長方形の 4 辺がすべて印刷されないときは、印刷可能領域を大きくします。
- [完了]をクリックして[カスタム用紙サイズ]ウィザードを終了します。
カスタム用紙サイズを新しくゼロから作成して追加するには(システム プリンタのみ)
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - 変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- [カスタム プロパティ]を選択します。
- [カスタム ダイアログにアクセス]領域で[カスタム プロパティ]ボタンをクリックします。デバイス ドライバ固有のユーザ インタフェースが表示されます。
- 製造元の指示に従って、カスタム用紙サイズを追加します。詳細情報が必要な場合は、[ヘルプ]をクリックしてください。
既存の用紙サイズから新しいカスタム用紙サイズを追加するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - 変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- [位置合わせとユーザ定義用紙サイズ]をダブルクリックして位置合わせと用紙サイズのオプションを表示します。次に、[カスタム用紙サイズ]を選択します。
- [カスタム用紙サイズ]領域で[追加]ボタンをクリックします。
- [カスタム用紙サイズ]ウィザードの[カスタム用紙サイズ - 開始]ページで、[既存の用紙を使用]を選択します。
- 既存の標準用紙サイズのリストから作成するカスタム用紙サイズの基となる用紙サイズを選択し、[次へ]をクリックします。
- [カスタム用紙サイズ - 用紙境界]ページで、用紙サイズに[インチ]または[ミリメートル]のいずれかを選択し、用紙の幅と長さを指定します。[次へ]を選択します。各プロッタには、用紙をはさむ場所とペン シャトルが伸びる距離によって決まる最大印刷可能領域があります。新しい寸法で印刷できることを確認してください。
- [カスタム用紙サイズ - 印刷可能範囲]ページにある[上]、[下]、[左]、[右]ボックスで、印刷可能領域を指定します。[次へ]を選択します。
- [カスタム用紙サイズ - 用紙サイズ名]ページで、用紙サイズの名前を入力します。[次へ]を選択します。
- [カスタム用紙サイズ - ファイル名]ページで、PMP ファイルの名前を入力します。
- [カスタム用紙サイズ - 完了]ページで、用紙の供給元が[カット紙の送り元]と[ロール紙の送り元]のいずれかを指定します。カスタム サイズを確認するには、[テスト ページを印刷]ボタンをクリックします。用紙サイズを示す十字マークと、印刷可能領域を示す長方形が印刷されます。長方形の 4 辺がすべて印刷されないときは、印刷可能領域を大きくします。
- [完了]をクリックして[カスタム用紙サイズ]ウィザードを終了します。
カスタム用紙サイズを編集するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - 変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- [位置合わせとユーザ定義用紙サイズ]をダブルクリックして位置合わせと用紙サイズの設定を表示します。
- [カスタム用紙サイズ]を選択します。
- [カスタム用紙サイズ]リストから用紙サイズを選択します。[編集]ボタンをクリックします。
- [カスタム用紙サイズ]ウィザードで、用紙のサイズ、印刷可能領域、カスタム用紙サイズ名、供給元を変更します。
- [完了]をクリックして[カスタム用紙サイズ]ウィザードを終了します。
- [OK]をクリックします。
カスタム用紙サイズを削除するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - 変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- [位置合わせとユーザ定義用紙サイズ]をダブルクリックして位置合わせと用紙サイズの設定を表示します。
- [カスタム用紙サイズ]を選択します。
- [カスタム用紙サイズ]リストから用紙サイズを選択します。
- [削除]ボタンをクリックします。
- [OK]をクリックします。
標準用紙サイズを修正するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - 変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- [位置合わせとユーザ定義用紙サイズ]をダブルクリックして位置合わせと用紙サイズの設定を表示します。
- [標準用紙サイズを修正]を選択します。
- [標準用紙サイズを修正]領域のリストから修正する用紙のサイズを選択します。次に、[修正]ボタンをクリックします。
- [カスタム用紙サイズ]ウィザードで、必要に応じて印刷可能領域を調整します。次に、[完了]をクリックし、[カスタム用紙サイズ]ウィザードを終了します。
用紙サイズをフィルタするには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - 変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[デバイスとドキュメントの設定]タブを選択します。
- [位置合わせとユーザ定義用紙サイズ]をダブルクリックして位置合わせと用紙サイズの設定を表示します。
- [用紙サイズをフィルタ]を選択します。
- [用紙サイズをフィルタ]領域の[サイズ]リストで、[印刷]および[ページ設定]ダイアログ ボックスの[用紙サイズ]リストに表示する用紙サイズのチェック ボックスをオンにします。
Windows プリンタ マネージャとの競合の解決
ローカルに接続されたプロッタ用のドライバを使用する必要があります。
HDI ハードコピー ドライバを、ローカルに接続されているプロッタ用に設定し、Windows システム プリンタもこの同一のローカルに接続されているプロッタ用に設定すると、HDI ドライバを、そのローカル ポートに直接接続できません。 Windows システム プリンタ ドライバが、このローカル ポートをコントロールするからです。ドライバの出力は、Windows プリント スプーラ経由に指定し直されます。
プロッタがシリアル ポートに接続されているときには、Windows の[コントロール パネル]のこのシリアル ポートに対する設定内容が正しいことを確認します。これらの設定内容は、プロッタの設定と一致させてください。 さらに、使用中のケーブルに適切な設定にしてください。競合する Windows システム プリンタに印刷することによって、これらの設定内容が正しいことを確認できます。
HDI ドライバからスプーラへの出力は、ファイルへの出力に似ています。これは、プロッタとの通信が一方向だからです。パフォーマンスは、デバイスによって異なります。
ポート設定
[プロッタ環境設定エディタ]の[ポート]タブには、プロッタのポート設定に関する情報が含まれます。
コンピュータのポートを設定する場所は、プロッタの接続方法によって 3 通りあります。
[プロッタ環境設定エディタ]の[ポート]タブには、プロッタのポート設定に関する情報が含まれます。ローカルの非システム プロッタを設定するときは、デバイスを接続するポートを指定する必要があります。シリアル(ローカル)、パラレル(ローカル)、ネットワーク ポートを選択できます。パラレル ポートの既定は LPT1 です。シリアル ポートの既定は COM1 です。使用するデバイスが別のポートに接続されているときには、ポート名を変更してください。
シリアル ポートを使用する場合は、AutoCAD での設定とプロッタの設定が一致していなければなりません。[ポートを環境設定]ボタンをクリックして、両者の設定を一致させてください。プロッタで使用可能なプロトコルが表示されます。
注: 設定済みのデバイスと同等のデバイスを使用するときに、その他のポート オプションがあるときは、[すべてのポートを表示]チェック ボックスをオンにします。
また、PC3 ファイルと、使用しているコンピュータやネットワーク システムの間の通信設定を変更することもできます。ポート経由で印刷するか、ファイルに出力するか、AutoSpool 機能を使用して作業中にバックグラウンドで出力することができます。パラレル ポートを介して印刷する場合は、タイムアウト値を指定できます。シリアル ポートを介して印刷する場合は、ボーレート、プロトコル、フロー制御、入力タイムアウト、出力タイムアウトを変更できます。
コンピュータのポートを設定する場所は、プロッタの接続方法によって 3 通りあります。
ローカルに接続されたスプール
プロッタが AutoCAD を実行しているコンピュータのポートに接続されているときは、プロッタはローカル接続されています。また、Windows システム プリンタを同じローカル ポートを使用して、同じプロッタに印刷するように設定しているときは、AutoCAD は印刷をスプールします(Windows システム スプーラ経由で出力データを送ります)。このタイプのポート競合のために印刷がスプールされていると警告メッセージが表示されますが、[オプション]ダイアログ ボックスの[印刷とパブリッシュ]タブの設定によってこの警告を表示しないようにできます。
印刷をより高速に行うには、システム スプーラを使用します。しかし、この方法では、入力/出力ポート設定のコントロールが Windows システム プリンタと競合します。このときは、AutoCAD によるポート設定は無視されます。ポート設定を表示または調整するには、[コントロール パネル]の Windows プリント マネージャで、プロッタ用に設定されているプリンタ アイコンをアクティブにします。Windows システム プリンタの[プロパティ]ダイアログ ボックスで、ポート設定を変更できます。[プロパティ]ダイアログ ボックスからテスト ページを印刷して、プロッタとコンピュータが正常に通信していることを確認できます。
ローカルに接続されているが、スプールしない
プロッタがローカルに接続され、競合するシステム プリンタがないときは、AutoCAD は入力/出力ポート設定を直接コントロールします。
ネットワーク経由
AutoCAD をあるコンピュータ上で実行して、ネットワークの別のコンピュータに接続されているデバイスに印刷する場合には、デバイスを接続しているリモート コンピュータがポート設定をコントロールし、AutoCAD によるポート設定は無視されます。このリモート コンピュータには Windows システム プリンタが設定されている必要があります(これがネットワークでプロッタを共有し、使用できるようにするための方法です)。リモート コンピュータに接続されているシステム プリンタが、ポート設定をコントロールします。 これらの設定は、リモート コンピュータ上の各システム プリンタ ファイルの[プロパティ]ダイアログ ボックスで表示、変更できます。
ポート設定を調整するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - ポート設定を変更するプロッタ設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[ポート]タブを選択します。
- 次のいずれかのオプションを選択します。
- 次のポートに印刷送信。 指定したポートから図面がプリンタに送信されます。
- ファイルへ出力。[オプション]ダイアログ ボックスの[ファイル]タブで指定したファイルへ図面が送信されます。
- AutoSpool。[オプション]ダイアログ ボックスの[ファイル]タブで指定した AutoSpool 機能を使用して、図面が印刷されます。
- 設定済みのデバイスと同等のデバイスを使用するときに、その他のポート オプションがあるときは、[すべてのポートを表示]チェック ボックスをオンにします。
- 非システム プロッタを別のデバイスに接続するときには、[ネットワークを参照]ボタンをクリックします。[プリンタの接続]ダイアログ ボックスでデバイスを選択し、[OK]をクリックします。
- [OK]をクリックします。
AutoSpool の使用
AutoSpool を使用すると、[オプション]ダイアログ ボックスで指定したフォルダに、自動生成されたファイル名で出力されます。
ファイルの作成が完了すると、[オプション]ダイアログ ボックスで指定されたスプーラ アプリケーションが実行されます。
Windows ネットワーク プリンタおよびプロッタへ印刷するときは、AutoSpool を使用する必要はありません。しかし、他のネットワークを使用しているユーザや、AutoSpool の仕組みを使用して印刷時に他のアプリケーションを起動させたいユーザにとって、AutoSpool は有効です。
プリンタやプロッタを環境設定する場合には、大半のプリンタやプロッタとのネットワーク接続の要件を満たすネットワーク ポートを選択します。
AutoSpool を使用すると、印刷ファイルを印刷デバイスに送信している間も、他の作業を続行できます。AutoSpool は、ログ ファイルや非標準のネットワークなど、特殊な印刷条件に対応できます。また、以前のバージョンの AutoCAD 用に開発された印刷ルーチンの多くを使用することもできます。
AutoSpool を実行すると、AutoCAD により、指定したフォルダのランダム ファイル名にその印刷ジョブが書き込まれます。次に、指定したパラメータ リストを使用して、印刷キュー サブミッション プログラムが実行されます。このパラメータ リストには少なくとも、印刷ジョブに対して AutoCAD が割り当てたランダム ファイル名が含まれている必要があります。パラメータ リストは %s 変数によって表されます。その他にも、たとえば出力先デバイスでの解像度を上げたり、ログ ファイルを生成するためのパラメータを使用できます。
AutoSpool を設定するには、 AutoCAD が呼び出す実行可能ファイルを指定しなければなりません。[オプション]ダイアログ ボックスに、実行可能ファイル名とパラメータを指定してください。この実行可能ファイルは、通常はユーザが作成するバッチ プログラムですが、サード パーティ製のプログラムを使用することもできます。サード パーティ製のプログラムを使用するときも、設定手順は基本的に同じです。サード パーティ製のプログラムで必要とされるパラメータ変数については、該当するプログラムのマニュアルを参照してください。
印刷スプールを設定するには、いくつかの方法があります。
- Windows システム プリンタ ドライバとプリンタ マネージャを使用して、スプールを行います。
- HDI ドライバと Windows システム プリンタを同じ I/O ポート用に設定して、HDI ドライバの出力がシステム スプーラに強制的に送られるようにします。
- [AutoSpool]
AutoSpool を使用して印刷スプールできるように AutoCAD を設定するには、プリンタを環境設定し、AutoSpool 実行可能ファイルと印刷ファイルの場所を指定しなければなりません。
AutoSpool 用のバッチ ファイルの作成
次の plot.bat ファイルの例では、バッチ ファイルに含めることができるいくつかの機能を具体的に示します。このバッチ ファイルは、印刷先のデバイスを判断し、オペレーティング システムの COPY[複写]コマンドを使用して印刷ジョブを発行し、 AutoCAD が作成した印刷用の一時ファイルを削除します。
このバッチ ファイルは、AutoCAD から渡される 2 つのパラメータ(%s および %c)を必要とします。これらのパラメータは、バッチ プログラム内部では、それぞれ %1 および %2 として参照されます。この例で使われている仮想上のデバイスは、ローカル ワークステーションと 2 つの異なるネットワーク プリンタ サーバに接続されています。デバイス名と接続については、次の表を参照してください。AutoSpool 実行可能ファイルに対してパラメータを渡す順序が、プログラムまたはバッチ ファイルでの変数の参照方法を決定することに注目してください。たとえば、最初に渡される変数が %1 となり、以下同様です。
デバイス名と接続 | |||
---|---|---|---|
説明 | サーバ | ネットワーク共有名 | AutoCAD 設定名 |
ローカル レーザ プリンタ | my_laser | ||
ネットワーク接続されたプロッタ | milana | \\milana\hp755cm | hp755cm |
ネットワーク接続されたレーザ プリンタ | kilo | ¥¥kilo¥laser | net_laser |
Rem PLOT.BAT
@echo off
Rem determine the destination
if %2 == my_laser goto PlotA
if %2 == hp755cm goto PlotB
if %2 == net_laser goto PlotC
Rem trap for undefined devices
echo Warning***
echo %2 is not defined to the Plot Script, PLOT.BAT
echo The plot job has been canceled.
echo ****
pause
goto END
Rem send the job
:PlotA
copy %1 /b LPT1
goto END
:PlotB
copy %1 /b \milana\hp755cm
goto END
:PlotC
copy %1 /b \kilo\laser
goto END
Rem clean up and exit
:END
erase %1
exit
注: デバイス名は、大文字と小文字が区別されます。AutoCAD でデバイス用に設定した名前が、バッチ プログラムで使用する名前と正確に一致していることを確認してください。
デバイスのタイムアウト値の設定
プロッタによっては、タイムアウト値を設定できます。タイムアウト値は、プロッタのバッファ解放処理のために、どれだけの時間、データの送出を待機させるかを指定します。
プロッタのバッファ解放処理後に、プロッタは AutoCAD から次のデータを受け取ります。印刷を中断するというプロンプトを AutoCAD が表示するまでの経過時間を入力します。図面が複雑だったり、ペン速度が非常に遅い場合は、既定のタイムアウト値(30 秒)より大きい値を設定してください。タイムアウト メッセージが頻繁に表示されるときは、おそらく設定されているタイムアウト値が小さすぎます。タイムアウト値を設定できるプロッタの場合は、[プロッタ環境設定エディタ]の[ポート]タブで[ポートを環境設定]を選択して、タイムアウト値を設定することもできます。
ローカルの非システム プロッタのタイムアウト値を設定するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - タイムアウト値を変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[ポート]タブを選択します。
- [ポート]タブで、使用するポートを選択します。
- [ポートを環境設定]ボタンをクリックし、次の操作のいずれかを実行します。
- パラレル ポートを設定するときは、[再送信]ボックスにタイムアウト値をミリ秒単位で入力します。
- シリアル ポートについては、[入力タイムアウト]ボックスと[出力タイムアウト]ボックスに、タイムアウト値をミリ秒単位で入力します。
- [OK]をクリックします。
ネットワーク プリンタまたは Windows システム プリンタのタイムアウト値を設定するには
- Windows の[スタート]メニューで[設定]を選択し、[デバイス]を選択します。
- [デバイス]ページで、[プリンターとスキャナー]をクリックします。
- 修正するプリンタをクリックし、[管理]をクリックします。
- [設定]ページで、[プリンターのプロパティ]をクリックします。
- [プロパティ]ダイアログ ボックスで、[ポート]タブを選択します。
- [ポート]タブで、プリンタが使用する LPT ポートを選択し、[ポートを環境設定]ボタンをクリックします。
- [再送信]ボックスに秒数を入力します。
- [OK]をクリックして、各ダイアログ ボックスを終了します。
シリアル ポートの設定
ボーレート、プロトコル、フロー制御、ハードウェア ハンドシェークの設定をサポートしているデバイスでは、シリアル ポートについてこれらの設定を調整することができます。
最速のボーレートと、デバイスの製造元が推奨するプロトコルを使用する必要があります。詳細は、デバイス付属のドキュメントを参照してください。
注: プロッタの設定は、AutoCAD の設定と一致しなければ印刷できません。
フロー制御とハンドシェーク
コンピュータは、大半のプロッタが処理するよりも速く、印刷ファイルを作成することができます。プロッタのメモリには限度があるので、このメモリがいっぱいになると、プロッタからコンピュータに対し、一時的にデータの送信を停止する命令が送られます。その後、印刷処理が進むに従って、プロッタのメモリが解放されると、プロッタからコンピュータに、印刷ファイルの送信を再開する命令が送られます。この通信は「フロー制御」または「ハンドシェーク」と呼ばれます。
ハンドシェークには 2 通りの方法があります。「ハードウェア ハンドシェーク」と「ソフトウェア ハンドシェーク」です。ハードウェア ハンドシェークでは、プロッタとコンピュータの間にあるケーブルに信号線が追加されます。これらの信号線は、ハンドシェーク信号、つまり「オン/オフ信号」です。ソフトウェア ハンドシェークでは、1 本の信号線を使用して、ハンドシェークの開始/停止信号が含まれるコマンドのストリームが送信されます。ソフトウェア ハンドシェークで最も一般的な方法は XON/XOFF です。ハードウェア ハンドシェークとソフトウェア ハンドシェークには異なるケーブルを使用する必要があります。
シリアル ポートの設定を調整するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - シリアル ポート設定を変更するプロッタ環境設定(PC3)ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]で、[ポート]タブを選択してから、使用するシリアル ポートを選択します。
- [ポートを環境設定]ボタンをクリックします。
- [設定 - COM ポート]ダイアログ ボックスで、デバイスの[ボーレート]と[プロトコル]を選択します。現在のデバイスに使用できるプロトコル設定が表示されます。無効なプロトコルは設定できません。
- [フロー制御]を選択します。旧バージョンの AutoCAD との互換性を維持するために、既定では XON/XOFF(ソフトウエア ハンドシェーク)に設定されています。ハードウェア ハンドシェークを選択した場合には、[高度な設定]ボタンをクリックして、高度な設定を指定できます。[COM ポートの高度な設定]ダイアログ ボックスで、シリアル ポートの異なるピンに対応する次の設定を行います。
- CTS: Clear to Send ハンドシェークを有効にします。このハンドシェークは、25 ピン シリアル ポートのピン 5 または 9 ピン シリアル ポートのピン 8 を監視し、プロッタまたはプリンタから CTS 信号が送られてきたかどうかをチェックします。
- DSR: Data Set Ready ハンドシェークを有効にします。このハンドシェークは、25 ピン シリアル ポートの ピン 6 または 9 ピン シリアル ポートのピン 6 を監視し、プリンタまたはプロッタから DSR 信号が送られてきたかどうかをチェックします。
- RLSD: Received Line Signal Detector ハンドシェークを有効にします。これは Data Carrier Detect あるいは DCD と呼ばれることもあります。これは、プロッタからの出力をモニタするための入力ピンです。これは 25 ピン シリアル ポートのピン 8 と 9 ピン シリアル ポートのピン 1 にあります。
- RTS: Request to Send 出力ビットをコントロールします。25 ピン シリアル ポートのピン 4、または 9 ピン シリアル ポートのピン 7 にあるプリンタまたはプロッタに信号を送信します。無効: デバイスをオープンしたとき、RTS 信号線を無効にします。有効: デバイスをオープンしたとき、RTS 信号線を有効にします。ハンドシェーク: RTS ハンドシェイクを有効にします。ドライバは、「先行入力」(入力)バッファの使用が半分未満の場合には、RTS ラインをオンにします。入力バッファが 4 分の 3 以上使用されている場合にはオフにします。切り替え: 送信できるデータがある場合には、RTS ラインをオンにするように指定します。バッファにあるデータが全て送信された後、RTS ラインはオフになります。
- DTR: Data Terminal Ready 出力ピンをコントロールします。Data Terminal Ready 信号を制御します。無効: デバイスをオープンしたとき、DTR 信号線を無効にします。有効: デバイスが開かれているときに、DTR ラインを有効にします。ハンドシェーク: DTR ハンドシェークを有効にします。
- [OK]をクリックして、[COM ポートの高度な設定]ダイアログ ボックスを閉じます。[OK]を選択して、[設定 - COM ポート]ダイアログ ボックスを閉じます。