図面を印刷する
完成した図面を出力する方法は何通りもあります。図面は用紙に印刷することも、別のアプリケーションで使用できるように、ファイルに出力することもできます。どちらの場合も、印刷設定を選択します。
クイック スタート: 印刷
単一のレイアウトや図面の一部を印刷する場合は、[印刷]ダイアログ ボックスを使用します。
図面の出力を定義するには、名前の付いたページ設定を使用するか、[印刷]ダイアログ ボックスで設定を変更します。
複数の図面を出力するには、[マルチシート DWF をパブリッシュ]ダイアログ ボックスを使用します。
印刷の概要
印刷に関する用語や概念を理解しておくと、プログラムで初めて印刷を行うときにスムーズに作業できます。
[レイアウト]
レイアウトは印刷するページを表します。どのレイアウトも独自のレイアウト タブに保存され、さまざまなページ設定に関連付けることができます。
タイトル ブロックや注記など印刷ページだけに出力される要素は、レイアウトのペーパー空間に描かれます。図面内のオブジェクトは、[モデル]タブのモデル空間に作成されます。レイアウト内のこれらのオブジェクトを表示するには、レイアウト ビューポートを作成してください。
ページ設定
図面にレイアウトを作成するときに、プロッタおよび、用紙サイズや印刷方向などの設定を指定します。これらの設定は、ページ設定に保存されます。レイアウトおよび[モデル]タブの設定は、[ページ設定管理]でコントロールできます。ページ設定は他のレイアウトで使用できるように、名前を付けて保存することができます。
印刷の直前にページを設定することもできます。また、印刷時にページ設定を優先することもできます。現在の印刷に対して新しいページ設定を一時的に使用することも、その設定を保存することもできます。
印刷スタイル
印刷スタイルは、線の太さ、色、塗り潰しスタイルなどの印刷プロパティを確定することによって、オブジェクトや画層の印刷方法をコントロールします。印刷スタイル テーブルには、印刷スタイルの集まりが保存されています。
印刷スタイルには、色従属印刷スタイルと名前の付いた印刷スタイルの 2 種類があります。図面に使用できる印刷スタイル テーブルの種類は 1 つだけです。印刷スタイル テーブルは、互いに種類を変換できます。設定済みの印刷スタイル テーブルでも、図面に使用する種類を変更できます。
「色従属印刷スタイル テーブル」を使用すると、オブジェクトの色によって印刷方法が決まります。色従属印刷スタイル テーブル ファイルの拡張子は .ctb です。色従属印刷スタイルは、オブジェクトに直接割り当てることはできません。代わりに、オブジェクトの印刷方法をコントロールするには、オブジェクトの色を変更します。たとえば、赤に指定されている図面内のオブジェクトは、すべて同じように印刷されます。
「名前の付いた印刷スタイル テーブル」を使用すると、オブジェクトおよび画層に直接割り当てられた印刷スタイルが使用されます。名前の付いた印刷スタイル テーブル ファイルの拡張子は、.stb です。この印刷スタイルを使用すると、図面内の各オブジェクトは色とは無関係にさまざまに印刷されます。
印刷スタンプ
印刷スタンプは、印刷図面に追加される文字列です。この文字列を印刷図面のどこに配置するかは、[印刷スタンプ]ダイアログ ボックスで指定できます。図面名、レイアウト名、日時などの指定した印刷スタンプ情報を、任意のデバイスに印刷する図面に追加するには、このオプションをオンにします。印刷スタンプ情報を印刷しないでログ ファイルへの記録のみを行うことも、印刷とログ ファイルへの記録の両方を行うこともできます。
操作方法
図面を印刷するには
- [ホーム]タブ
[出力]パネル [印刷]をクリックします。 - [印刷]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]領域の[名前]リストから、プロッタを選択します。
- [用紙サイズ]領域の[用紙サイズ]リスト ボックスから、用紙サイズを選択します。
- (省略可能) [印刷部数]領域に、印刷部数を入力します。
- [印刷領域]領域で、印刷する図面の領域を指定します。
- [印刷尺度]領域の[尺度]リスト ボックスから、尺度を選択します。
- [オプションを表示]ボタンをクリックして、その他のオプションを表示します。
- (省略可能) [印刷スタイル テーブル(ペン割り当て)]領域の名前のボックスから、印刷スタイル テーブルを選択します。
- (省略可能) [シェーディング ビューポート オプション]領域および[印刷オプション]領域で、適切な設定を選択します。注: 印刷スタンプ機能は印刷時に有効となりますが、図面には保存されません。
- [図面の方向]領域で、方向を選択します。
- [OK]をクリックします。
バックグラウンド印刷をオンまたはオフにするには
- アプリケーション メニュー
で[オプション]をクリックします。 - [オプション]ダイアログ ボックスの[印刷とパブリッシュ]タブの[バックグラウンド処理のオプション]領域で、[印刷]チェック ボックスをオンにします。
- [OK]をクリックします。注: バックグラウンドで印刷すると、すぐに図面に戻って作業することができます。印刷ジョブがバックグラウンドで処理されている間、ステータス トレイのプロッタ アイコン上にカーソルを置くと、ジョブのステータスをチェックできます。現在のプログラム セッションから、完了したすべてのジョブの詳細を表示することもできます。
バックグラウンドで現在処理されている印刷ジョブのステータスをチェックするには
- ステータス トレイで、マウスをプロッタ アイコン上に置きます。ツールチップに印刷ジョブのステータスが表示されます。
バックグラウンドで処理されている印刷ジョブの一部または全部をキャンセルするには
- ステータス トレイで、プロッタ アイコンを右クリックします。[シートをキャンセル <シート名>]または[すべてのジョブをキャンセル]を選択します。
印刷したジョブの詳細を表示するには
- 次のいずれかの操作を行います。
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [印刷とパブリッシュの詳細を表示]をクリックします。 - ステータス トレイで、[印刷とパブリッシュの詳細を表示]アイコンをクリックします。
- アプリケーション メニュー
- [印刷とパブリッシュの詳細]ダイアログ ボックスで、印刷したジョブの詳細を表示します。
ページ設定を使用して印刷設定を指定する
印刷ジョブの設定を指定するには、ページ設定を使用します。
[印刷]ダイアログ ボックスでページ設定を選択すると、そのページ設定の設定が[印刷]ダイアログ ボックスに追加されます。これらの設定を使用して印刷するか、個別に設定内容を変更して印刷することができます。
[印刷]ダイアログ ボックスで指定した設定は、[ページ設定]領域で[追加]ボタンをクリックし、名前を付けて新しいページ設定として保存できます。
[印刷]ダイアログ ボックスで指定した設定は、[ページ設定]リストからページ設定を選択したか、設定を個別に変更したかに関わらず、レイアウトに保存して次に印刷するときに使用できます。
操作方法
ページ設定で指定した設定を使用して図面を印刷するには
- [ホーム]タブ
[出力]パネル [印刷]をクリックします。 - [印刷]ダイアログ ボックスの[ページ設定]領域で、リストからページ設定を選択します。
- (省略可能) [印刷]ダイアログ ボックスで、個々の設定内容を変更します。
- これらの設定をレイアウトに保存するには、[レイアウトに適用]ボタンをクリックします。
- [OK]をクリックします。
印刷設定に名前を付けて新しいページ設定として保存するには
- [ホーム]タブ
[出力]パネル [印刷]をクリックします。 - [印刷]ダイアログ ボックスで、必要に応じて設定を変更します。
- [ページ設定]領域で[追加]をクリックします。
- [ページ設定を追加]ダイアログ ボックスで、新しいページ設定の名前を入力します。[OK]をクリックします。
印刷設定をレイアウトに保存するには
- レイアウト タブを選択します。
- [ホーム]タブ
[出力]パネル [印刷]をクリックします。 - [印刷]ダイアログ ボックスの[ページ設定]領域で、ページ設定を選択するか、設定を個別に指定します。
- [レイアウトに適用]ボタンをクリックします。
プリンタまたはプロッタを選択する
図面を印刷する前に、プリンタまたはプロッタを選択する必要があります。選択するデバイスによって、図面の印刷可能領域が決まります。
プリンタまたはプロッタを選択した後、[印刷]ダイアログ ボックスの既定を使用し、図面を簡単に印刷することもできます。
操作方法
プリンタまたはプロッタを選択するには
- [ホーム]タブ
[出力]パネル [印刷]をクリックします。 - [印刷]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]領域の[名前]リストから、プロッタを選択します。既に用紙サイズを選択していて、その用紙サイズが選択したプロッタでサポートされていない場合は、プロッタでサポートされている用紙サイズが使用されるという警告が表示されます。警告が表示されたら、[OK]をクリックします。
- プロッタを選択した後は、用紙サイズを選択できます。用紙サイズが正しい場合は、[OK]をクリックして、図面を印刷します。
印刷領域を指定する
図面を印刷するときは、印刷する図面の領域を指定する必要があります。[印刷]ダイアログ ボックスには、[印刷領域]領域に次のオプションがあります。
- [レイアウト]または[図面範囲]: レイアウトを印刷する場合は、レイアウトの 0,0 から基点が計算され、指定した用紙サイズの印刷可能領域の内側にすべてが印刷されます。[モデル]タブを印刷するときは、グリッド範囲で定義した作図領域全体が印刷されます。現在のビューポートにプラン ビューが表示されていない場合、このオプションは、[オブジェクト範囲]と同じ効果になります。
- [オブジェクト範囲]: 現在の空間のオブジェクトを含む部分が印刷されます。現在の空間内のすべてのジオメトリが印刷されます。図面は、印刷する前に再作図され、オブジェクト範囲を再計算する場合があります。
- [表示画面]: [モデル]タブの現在のビューポートのビュー、またはレイアウト タブの現在のペーパー空間ビューが印刷されます。
- [ビュー]: VIEW[ビュー管理]コマンドを使用して以前に登録したビューが印刷されます。表示されるリストから名前の付いたビューを選択できます。図面に登録されたビューが存在しない場合、このオプションは使用できません。
- [窓]: 指定した図面の任意の部分が印刷されます。[窓]ボタンをクリックし、ポインティング デバイスを使用して印刷する領域の対角する 2 つのコーナーを指定するか、座標値を入力します。
操作方法
印刷時に印刷領域を設定するには
- [ホーム]タブ
[出力]パネル [印刷]をクリックします。 - [印刷]ダイアログ ボックスの[印刷領域]領域で、印刷する図面の部分を指定します。
- 必要に応じて他の設定も変更します。[OK]をクリックして、図面を印刷します。
用紙サイズを設定する
[印刷]ダイアログ ボックスで、使用する用紙サイズを選択します。
レイアウトから印刷する場合は、[ページ設定]ダイアログ ボックスで既に用紙サイズが指定されている場合があります。しかし、[モデル]タブから印刷する場合は、印刷時に用紙サイズを指定する必要があります。[印刷]ダイアログ ボックスで、使用する用紙サイズを選択します。リストされる用紙サイズは、[印刷]ダイアログ ボックスまたは[ページ設定管理]ダイアログ ボックスで選択したプリンタまたはプロッタによって異なります。使用可能なプロッタには、Windows 用に現在環境設定されているすべてのプロッタと、別途インストールされた非システム ドライバ用のプロッタがあります。
カスタム用紙サイズを使用する
[印刷]ダイアログ ボックスにも[ページ設定]ダイアログ ボックスにもリストされない用紙サイズを指定しなければならない場合は、[プロッタ環境設定エディタ]を使用して、非システム プロッタ用のカスタム用紙サイズを追加することができます。通常、Windows システム プリンタにはカスタム用紙サイズを追加できません。これは、使用可能なページ サイズと印刷可能領域がメーカーによって定められているためです。ただし、Windows システム プリンタに関連付けられている用紙サイズの印刷可能領域は変更できます。
操作方法
現在の印刷に使用する用紙サイズを選択するには
- [ホーム]タブ
[出力]パネル [印刷]をクリックします。 - [印刷]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]領域の[名前]ボックスから、プロッタを選択します。
- [用紙サイズ]領域で、リストから用紙サイズを選択します。リストされる用紙サイズは、選択したプロッタによって異なります。
レイアウトに既定の用紙サイズを設定するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [ページ設定]を選択します。 - [ページ設定管理]ダイアログ ボックスの[ページ設定]領域で、用紙サイズを設定するレイアウトが選択されていなければなりません。レイアウトが選択されていない場合は、レイアウトを選択します。[修正]ボタンをクリックします。
- [ページ設定]ダイアログ ボックスの[用紙サイズ]領域で、リストから用紙サイズを選択します。[OK]をクリックします。リストされる用紙サイズは、ページ設定で指定したプロッタによって異なります。
- [ページ設定管理]で、[閉じる]をクリックします。レイアウトに変更が反映されます。
プロッタ用に既定の用紙サイズを設定するには
- [ホーム]タブ
[出力]パネル [印刷]をクリックします。 - [印刷]ダイアログ ボックスの[プリンタ/プロッタ]領域の[名前]リストから、プロッタを選択します。
- [プロパティ]をクリックします。[プロッタ環境設定エディタ]が表示されます。
- 既定の用紙サイズを指定するには、次のいずれかの方法を使用します。
- 非システム プロッタの場合は、[用紙]から[供給元とサイズ]を選択します。
- システム プリンタの場合は、ツリー表示から[カスタム プロパティ]を選択します。次に、[カスタム ダイアログにアクセス]領域で、[カスタム プロパティ]をクリックします。
- 希望の用紙サイズを選択します。
- [OK]をクリックして、ダイアログ ボックスをすべて閉じます。注: 使用できる用紙サイズは、プリンタまたはプロッタによって異なります。プロッタのメーカーによっては、[プロッタ環境設定エディタ]での用紙サイズの扱いがさまざまに異なる場合もあります。
非システム プリンタ用にカスタム用紙サイズを作成、編集するには
- アプリケーション メニュー
で、[印刷] [プロッタ管理]を選択します。 - プロッタ管理ウィンドウで、環境設定を変更する PC3 ファイルをダブルクリックします。
- [プロッタ環境設定エディタ]の[デバイスとドキュメントの設定]タブで、[位置合わせとユーザ定義用紙サイズ]から[カスタム用紙サイズ]を選択します。
- 次のいずれかの方法を使用して、新しい用紙サイズを設定します。
- カスタム用紙サイズを追加するには、[追加]をクリックしてから、[カスタム用紙サイズ]ウィザードの手順に従います。用紙のサイズ、印刷可能領域、および新しい用紙サイズの名前を指定します。
- 既存の用紙サイズを変更するには、[カスタム用紙サイズ]から用紙サイズを選択し、[編集]をクリックします。[カスタム用紙サイズ]ウィザードが開きます。任意の用紙サイズの設定を変更します。
- [OK]をクリックします。新規または変更後の用紙サイズは、[印刷]および[ページ設定]ダイアログ ボックスで PC3 ファイルを選択すると使用可能になります。注: 非システム ドライバ用にカスタム用紙サイズを作成すると、プロッタ環境設定(PC3)ファイルに印刷モデル パラメータ(PMP)ファイルがアタッチされます。PMP ファイルには、カスタム プロッタ位置合わせ情報とカスタム用紙サイズ情報が格納されます。既定では、PMP ファイルは Drv フォルダに格納されます。