2026年11月2日確認。主な対象:国土交通省の一般土木工事を受注した担当者。工事完成図書の電子納品等要領・運用ガイドライン令和8年2月、CAD製図基準令和7年12月を参照。契約年月に合う版を選びます。
初めて電子納品を担当すると、「ソフトを買えばよい?」「写真とCADをどこへ入れる?」「CDが必要?」で迷いがちです。このページは、着手時から納品までに受注者が行う作業を上から順にまとめた入口です。細かい入力やエラーは、各工程の実務ガイドへ進めます。
電子納品とは? 最初に知る3つのこと
- ファイルを渡すだけではない:指定の形式・構成と管理情報をそろえ、発注者が使える成果品にします。
- 全部をPDFにしない:CAD・写真・台帳・帳票など、資料ごとのルールがあります。
- 発注機関と契約で変わる:同じ土木工事でも国交省・自治体・機関独自の指定を確認します。
図解:受注者が進める7ステップ
- 適用条件
発注者・分野・契約年月を確認 - 事前協議
対象資料・提出方法を決める - 資料を整理
写真・図面・帳票を日々そろえる - 成果品を作る
管理情報・フォルダ・ファイルを出力 - チェック・修正
機械検査と目視で確認 - 提出・申請
オンライン/指定の媒体で納品 - 完了を確認
差戻し・検査の修正と登録を確認
1.発注者・工事/業務・契約年月を確認する
最初に見るのは、検索で見つけた最新版ではなく、自分の契約に適用する基準です。特記仕様書、共通仕様書、発注者の運用ガイドラインを開き、基準名と年月を控えます。国交省一般土木の工事と設計業務、電気通信・機械、港湾空港は資料が分かれます。
たとえば工事完成図書の電子納品等要領令和8年2月は、令和8年4月1日以降に契約を締結する工事から適用する案内です。古い契約に、最新の項目をそのまま追加しないようにします。
熊本県のオンライン電子納品 / 都道府県・発注機関のCALS情報。農水省・水資源機構・JSなども、各機関の要領と独自様式を確認します。
2.事前協議で、対象・担当・提出方法を決める
着手時に、電子納品する資料、作成する形式、利用ソフトと版、ASP(情報共有システム)、オンライン納品か媒体か、検査の方法を確認します。「電子納品一式」では作業の境目が分からないので、写真・図面・台帳・帳票を分けて決めます。
紙原本しかない資料まで一律にスキャンするとは決めつけず、対象と取り扱いを整理します。変更が出た場合の再協議・記録方法も決めておくと、工期末の手戻りを減らせます。
3.写真・CAD・帳票を、施工中から整理する
| 資料 | 日々すること | 詳しいやり方 |
|---|---|---|
| 工事写真 | 必要な撮影・分類・管理情報をそろえ、抜けを確認 | 写真の電子納品 |
| 完成図 | 変更・出来形を反映し、レイヤ・座標・納品形式を確認 | レイヤ分け / CAD基準の改定 |
| 工事帳票 | ASP等で必要なやり取りと確認を残し、納品対象を整理 | 電納ASPerの利用開始・ログイン |
| 道路の成果 | 完成平面図・縦断図・基本データなど対象を確認 | 道路工事完成図等の確認手順 / 道路施設基本データの作り方 |
完成図は、施工後の状態と設計図書に基づく成果を示します。受領した発注図の工事名や日付だけを変えるのではなく、変更箇所・出来形・必要な注記を確認します。
4.管理情報を入力し、電子成果品を作る
電子納品支援ソフト等で、自分の案件に合う基準を選び、工事名・工事番号・発注者・受注者・場所・期間等の管理情報を入力します。住所コードと発注者コードは、案件に対応する公式表を使います。
資料の内容に対応するフォルダへ格納し、管理XML(データの名称等を記録するファイル)とDTD(XMLの構造を定義するファイル)をそろえて出力します。手でフォルダ名や出力済みファイル名だけを変えると、管理情報と合わなくなります。修正は原則として作成側へ戻して再出力します。
成果品を作る時の考え方(概念図)
案件の管理情報 ── 工事名・場所・期間・適用基準など
│
├ 完成図 ── DRAWINGFなど、資料に対応する格納先
├ 台帳 ── REGISTERなど、指定の資料と管理情報
└ その他 ── 対象となる資料だけ作成
写真・工事帳票の取り扱いも、適用要領と協議で整理する図は正式なフォルダ構成一覧ではありません。国交省一般土木の要領でも資料ごとに扱いが異なり、写真や帳票を無条件でひとまとめにするものではありません。格納するデータがないフォルダを、見本どおり全て作る必要もありません。
令和8年2月版の正式なフォルダ構成、名前の付け方、INDEX_C.XMLの各項目の書き方は、電子納品のフォルダ構成とINDEX_C.XMLの書き方にまとめています。
5.チェックシステムと目視で確認し、直す
発注機関・分野・基準の版に合うチェックシステムを使います。最新版の入手先はトップのチェックシステム一覧から確認できます。
- 最終的に納品するデータを選び、基準を合わせて検査します。
- エラーのファイル名・管理項目・メッセージを確認し、作成側で直して再出力します。
- CAD・写真・文書を開き、文字化け・欠け・抜け・内容の取り違えを目で確認します。
- ウイルスチェックと、必要なチェック結果の保存を行います。
「エラーが0件」と「工事内容が正しい」は別です。検査対象と版の選択も確認し、注意事項・協議した扱いは記録します。
6.オンライン、または指定の電子媒体で提出する
オンライン納品では、指定されたシステム・案件へ成果品を登録し、必要な申請を行います。日常の帳票をASPへ置いていることと、最終成果の納品申請が済むことは区別します。
媒体で提出する案件は、指定の媒体・形式・部数・表記を確認し、書き込み後のデータも読み直してチェックします。CD-Rや紙ファイル等を全案件で先に買いそろえるのではなく、協議で必要性を確定してください。
7.差戻し・検査の修正と、必要な登録を確認する
送信やアップロードだけで終えず、案件で求める受付・受領・登録の状態を確認します。差戻しや検査で直した成果は、必要な再チェック・再提出まで行い、どれが最終版かを残します。
工事・業務実績のCORINS/TECRIS、道路DB、機関独自の登録票などは、電子成果品の提出とは別に対象を整理してください。
電子納品に必要な登録のチェックリスト / 道路基盤地図DBの発注者・受注者の分担
初めて担当する人の準備チェック
- 発注者・工事/業務・適用年月が分かる
- 提出対象・形式・ソフト・納品方法を協議した
- 写真・図面・帳票・台帳の担当が決まっている
- 管理情報と成果品の内容が一致している
- 納品するデータで機械チェックと目視確認をした
- 申請・差戻し対応と必要な登録の完了記録がある
よくある質問
電子納品ソフトは必須ですか?
指定の成果品を正しく作れる環境が必要です。資料が多い場合は管理情報・命名・出力を支援するソフトを使うと進めやすくなりますが、製品名だけで選ばず、発注機関・適用基準・必要な形式への対応を確認してください。
納品する写真を全部PDFにすればよいですか?
写真データと管理情報には専用の作成ルールがあります。PDFだけに置き換えず、適用する写真基準と協議した対象に従ってください。
国交省版を作れば、県やJSにもそのまま出せますか?
機関ごとに独自の仕様・登録票・検査システムがあります。契約図書と発注機関の公式資料で、相違点を確認してください。
公式の要領・基準とガイドライン
基準の年月・適用時期と正誤表を確認し、自分の契約に適用する資料を開いてください。
https://www.cals-ed.go.jp/cri_point/
https://www.cals-ed.go.jp/cri_guideline/
公式資料を実務向けに整理した独自解説です。案件の特記仕様書・適用基準・受発注者協議を確認してください。資料やソフトの写しは配布せず、発行元の掲載ページへ案内しています。
以下は従来掲載している媒体・紙ファイル等の用品例です。オンライン提出を含むすべての案件で必要な物ではありません。購入前に提出方法と発注者指定を確認してください。
媒体・紙での提出が必要な案件の用品例
ラベル印字が出来るプリンターで
DVDに焼き付けをして
例)バーベイタムジャパン(Verbatim Japan) 1回録画用 DVD-R CPRM 120分 50枚 ホワイトプリンタブル 片面1層 1-16倍速 VHR12JP50V4
エコメディアファイルに入れて
紙ファイルに綴じる
紙ファイルにテプラで工事名や会社名を入れる
カシオ ラベルライター ネームランドBIZ スタンダードモデル KL-M7 テープ付セット KL-TF7 (3.5mm-24mm幅)
※上記の商品は1例です。まれに維持出張所により異なる場合がありますのでご確認下さい。
